2019.09.18
# アパレル

ユニクロ、無印良品、ニトリ…繁盛店はなぜ「価格帯が狭い」のか?

財布の紐をゆるませる秘密
小川 孔輔 プロフィール

「ワンプライス」が繁盛の秘密

それに対して、ユニクロや無印良品などは、価格帯を狭くすることでお客の考えるコストを軽減しています。品質と価格をトレードオフ(比較検討)しながら、お客は「買う/買わない」を判断しています。

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たとえば、価格が1つか、せいぜい2つくらいにシンプルに設定されていると、お客は考えるコストを軽減できます。お客に「どれを買おうか」と考える面倒な段階をスキップさせて、いきなり購買に誘導するというわけです。

つまり、お客を迷わせない「ワンプライス」(価格が1つ。ここでは、価格帯が近くて、ほぼワンプライスというケースも含みます)がユニクロなどの人気の秘密といえます。

 

さらに絶妙なのは、そのときの価格設定です。いくらわかりやすくても、価格が高いと感じれば、お客は手を出しません。でも、そうした店の多くは、思わず商品に手が伸びる「値ごろ感」のある価格(売買をするのに適しているとお客が感じる価格)で統一されています。

興味深いのは、そうした企業の価格の決め方です。ふつうは商品をつくってから、原価にいくら利益を乗せるのかを決めますが、ワンプライス店では、まず値ごろ感のある価格から先に決めています。

その価格設定後に、利益が出るように原価を逆算して、その範囲内で商品がつくれるように、原材料の調達先や素材の加工方法などを決めます。通常と逆の手順で商品開発をするので、お客にとって値ごろ感のある価格設定になるのです。

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