どうしてこんなにかわいいの? 日本人が「金魚」を愛して700年の理由

「異形の美しさ」と日本人の自然観
飯田 かおる プロフィール

日本の美意識の源泉

日本人は、小さきものだけでなく、小さくすることも好きだ。盆栽や箱庭など、昔から自然をミニチュア化して楽しむことに長けていた。びいどろの中の金魚も、そうだったのではないだろうか。もちろん、小さければどんな生き物でも良かったわけではない。

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〈メダカにも、カエルにも、カメにも、金魚の代わりがつとまったとは思えない(略)もし金魚がなければ、小さなガラス鉢に生きものを入れて楽しむ流行も江戸時代にはまだ起こらず、そんな習慣も生まれてこなかったかもしれない〉

 

だとすると、金魚という存在が、日本人の自然観とシンクロして、ひとつの文化を生んだと捉えるとしっくりくる。

金魚の姿には、日本文化に磨かれてきた美しさがある。それがまさに伝統工芸品のように、日本人を惹きつけてやまない理由なのだ。この一冊を通して金魚を知ることで、日本人の美意識の源泉を訪ねてみてはいかがだろう。

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