韓国震撼…文在寅大統領の最側近スキャンダル「問題の本質」

検察改革が韓国の未来を左右する
金 香清 プロフィール

チョ元秘書官の疑惑は大きく2点。(1)娘の大学入試や奨学金受給で不正があること、(2)チョ元秘書官が投資したファンドが投資後に急成長したとされていることだ。

本人や家族の不法行為があった証拠はまだ出ていないが、真相は今後、検察の捜査で明らかになるだろう。

一方、日本の情報番組は、批判の矛先を文大統領に絞っている。「検察に捜査されるほどのスキャンダルがあるにもかかわらず、大統領が長官に任命しようとしている」と批判するトーンだ。

それにしても日本の情報番組が韓国の長官候補者(就任してもいない)の問題に、これほど注目して詳細に報じたことが、かつてあっただろうか……。

 

文在寅政権VS検察

日本の情報番組ではあまり触れられていないが、この問題を理解するには、知っておくべき背景がある。文政権が公約として掲げている検察改革だ。

韓国は「検察共和国」と呼ばれるほど、検察が絶大な力を持っていることで知られている。

検察改革は進歩政権、つまり金大中(キム・デジュン)政権、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時の悲願であった。特に検察が独占している捜査権を警察に分散させる「検警捜査権の調整」が重視されてきた。

文政権は「検察権力の肥大化にけん制するため」の改正法案を18年6月に発表し、今年4月にはこれを迅速に処理すべき案件として指定した。

そしてこの8月、文在寅大統領は司法改革の旗手として、最側近のチョ元秘書官を法務省長官候補に指名したのだ。

韓国メディアでは、今回の検察による捜査は、文政権による検察改革への動きに対して、けん制することが狙いがあるという論調が、大方を占めている。

チョ元秘書官は疑惑の釈明会見で「今が検察改革の好機」「検察改革にかかわってきた人として、最後までやり遂げたい」と発言している。