完璧な容姿に、完璧な動機

日本テレビ系「NEWS ZERO」の担当者さんから「櫻井翔さんが、ユニバーサルマナー検定を取材します」とお電話をいただいた時、「なんで?」という、タメ口が思わず飛び出しました。

当時の櫻井翔さんと言えば、テレビドラマで車いすバスケの選手役に抜擢され、リオ五輪のリポーターに抜擢され、それはもう大活躍です。

「障害のある選手にインタビューもするので、本人も失礼がないように学びたいそうです」と言われました。あんなに完璧な容姿の方が、そんなに完璧な動機を持ち合わせているなんて。息をするように「またまたぁ〜」って言ってました。人生で初めて、言いました。

取材当日を迎えても、半信半疑でした。本当にあの櫻井翔さんが、来るのかと。どれくらいの半信半疑っぷりかと言うと、私もテレビに映るというのに、枝毛だらけの髪の毛に、瓶底のような眼鏡でした。万全の準備をと気合いを入れすぎて、全然、間に合わなかった。全然、寝れなかった。

360度、櫻井翔だった

検定会場のエレベーターから8頭身くらいあるスーツ姿の男性が降り立った時、もう半信半疑も何もかも、音速で吹っ飛びました。

すごい。
えげつない。
めちゃくちゃカッコいい。
直視できない。

写真はイメージです〔PHOTO〕iStock

目で見るタイプの、点滴でした。ポタポタ、じゃなくて、点滴の袋を力の限り押し絞ったような、ギュウウウッと栄養が目に飛び込んでくる、そんな感じ。

あわてて駆け寄って、「櫻井さん!今日は、よろしくお願いします!」と元気よく、挨拶しました。誰よりも先に。

まあ、その人は櫻井さんじゃなくて完全なるマネージャーさんだったんですけど。びっくりですよ。本当に直視できてなかった。業務に支障が出るレベルで、直視できてなかった。

失礼極まる走り出しで、もう頭が真っ白になってしまって、気づいたら櫻井翔さんが目の前にいました。360度どこからどう見ても、あの櫻井翔さんでした

車いすに乗ったまま扉を開ける、という難しい体験も、「ああ、なるほど」とつぶやいて、一発クリアですよ。世界の主人公って、いるんだなあ、と思いました。