世界でも、10〜30代の死因の第1位が自殺なのは日本だけ ※1。不登校・隠れ不登校は44万人(中学生の8人に1人!)※2。引きこもりは115万人 ※3。
7大陸・68カ国を駆ける「地球の広報」として『ガンジス河でバタフライ』(幻冬舎文庫)など数多くの旅エッセイを綴り、昨春発売の写真エッセイ『生きるって、なに?』は累計5万5000部を超え、下は10代から上は90歳まで、世代を超えて大きな反響を呼んでいます。
そんなたかのさんが、人生の最高のエスケープ術として提案しているのが「海外ひとり旅」。彼女が実感したその“効能”とは――。
海外ひとり旅は最高のエスケープツール
アンチエイジングがもてはやされる昨今ですが、私は誕生日を迎える度に「よくぞここまで生き延びてきたなぁ!」というありがたい気持ちがこみ上げ、胸がいっぱいになります。
地球が誕生して以来、少なくとも5回は起きた、大量絶滅の危機(気候の変動や、隕石の衝突など)を乗り越えて、私たち生き物がなんとか生き延びてきたことを知ると、明日があるのは、決して当たり前のことではなく、奇跡なんだ! と思えるからです。
だからこそ、人間の務めは「生きること」で、生きるとは「一日一日を生き延びること」だと、つくづく思います。
18年間務めた会社員時代、何度も自分を見失いそうになりましたが、そんな私を支えてくれた“最高のエスケープツール”は、「海外ひとり旅」でした。
※1 2019年7月16日付の毎日新聞の記事「10〜30代の死因1位は自殺 G7で日本のみがトップ」より
※2 2019年5月30日放送のNHKスペシャル シリーズ 子どもの“声なき声” 第2回「“不登校”44万人の衝撃」より
※3 内閣府により2018年の調査より