若者の「韓国ファッション」ブームが長続きしないと考えられる理由

メディアは大々的に宣伝するが…
南 充浩 プロフィール

ファストファッションブランドのうち、H&MやZARAは欧米のトレンドを、ジーユーはそこに日本のトレンドをミックスして展開しているので幅広い年代に受け入れられて、マス層に支持を受けやすいと考えられる。一方の韓国ファッションは欧米のトレンドは加味されているものの、韓国内のトレンドを再現しているので、日本のマス層には取り入れられにくいと考えられる。

個人的には今の韓国ファッションは日本のバブル期のカジュアルトレンドとよく似ていると感じるが、あの当時の日本はファッションブームが過熱しており、極言すれば「目立とう精神」が旺盛だったが、あれから30年が経過し、日本の消費者の嗜好は成熟化したといえる。欧米先進国の日常ファッションはトラッドだったりシンプルだったりするといわれるが、これは成熟化が原因だといえ、日本人の嗜好もそれに近づきつつあるのではないかと思う。

 

その成熟化した大人しめなファッションに生まれたときから囲まれている若い世代は、韓国ファッションが斬新に映るのかもしれない。ファッションのトレンドは5年、10年ごとに変わっていくから、数年後には違うものが流行っているのではないだろうか。だから今の韓国ファッションは一過性のブームで永続的ではないと見ている。

とはいえ、すっかり落ち着いた裏原ファッションを好きな人は今も一定数いるし、ギャルの聖地といわれたファッションビル「109」もギャルたちが大人になるにつれてテイストが落ち着いてき、彼女らに向けたブランドも開発されている。

ファッションは支持する若者たちと一緒に変化していくもの。今後、韓国が成熟化してファッション嗜好が変化すれば、幅広い年代の日本人が購買する一つのジャンルとして確立される日が来るかもしれない。ただ、韓国の経済状況は今後、極度に悪化すると考えられるから、その時に芸能やファッションに熱心に取り組めるかどうかである。未来のことは正直わからない。