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40〜50代が大学・大学院に進学し「学び足し」をする理由

人生100年時代、どう生きるか

32年ぶりのキャンパス

昨年から、母校・東京女子大のキャンパスに通っている。実に32年ぶりである。
教授、講師等先生ではない。大学院生として、である。

毎回、大学の正門を通る瞬間、18歳の自分と53歳の自分が交差するような不思議な感覚に襲われる。まさに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future)だ(ちなみにこの映画が公開された1985年に大学2年生だった)。

「なぜ、自分はここに戻ってきたのだろうか」
「30年という月日は本当に過ぎたのだろうか」――。

働き、結婚し、子どもを産み、子育て真っ最中に離婚をし、再婚し……我ながら出入りの激しい忙しすぎる日々だったが、それにしても再び学ぼうと具体的なアクションに至るまでは30年はかかりすぎのような気もする。

大学院を卒業するころには還暦になっている可能性も少なくない。大学教授になるとか、MBA等の資格を持つことで役職や給与が上がるわけでもないのに、なぜ再びキャンパスに向かい、教室のドアを開けたのだろうか。

実はこんな問いと向き合いながら大学に学ぶ40代、50代は今や決して珍しい存在ではない。

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『48歳・水野真紀、女子大生に 家事と仕事両立「限界へ挑戦したい」』

2018年、筆者と同時期に大学進学をした女優の水野真紀氏が大学に編入したことがワイドショーやスポーツ紙、ネット等でも話題になったことを記憶している人も多いだろう。

水野氏は東洋英和女学院短大卒。卒業後も、イギリス・ロンドンの料理学校「ル・コルドン・ブルー」に留学し、服部栄養専門学校では調理師の免許も取得している。48歳で再び大学生となり「学び足し」をする理由を以下のように述べている。

 

「人生の折り返し地点を迎え、もう一度勉強して何らかの形で若い人たちに還元したい。より良く生きるために学び続けることの大切さや、どのような学び生涯教育で大事なのか……など幅広く、深く、教育学を勉強したい」(『スポーツ報知』2018年4月4日)

「次の世代への還元」、「よりよく生きるため」。まるで教室に掲げられるお行儀の良い標語のようだが、恥ずかしながら私も同じ思いだった。10代、20代の時には進学する理由を問われても出てこなかっただろう言葉を実感を持って言えるのは、それだけの山あり谷ありを超えてきたからこそという気もする。