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肥大化した帝国「共産主義中国」…その国家としての寿命を考えてみる

ソ連の自滅崩壊パターンを見よ

香港は西側文化圏として認識されている

8月31日には、警察当局が許可をしなかったにもかかわらず、かなりの規模のデモが行われ、香港政府(背後には共産主義中国)VS香港市民の激しい衝突が起こり、催涙弾の煙が漂う騒然とした情景を動画や写真などですでにご覧になった読者も多いと思う。

「警官がデモ隊になりすまして火炎瓶を投げ、鎮圧の口実をつくっていた」というような噂も拡散しているが、中国共産党がデモ対策に必死になっていることだけは間違いない。

このような「香港問題」については、8月30日の記事「中国は永遠に民主化できない…天安門事件より深刻な事態に陥る可能性」で述べた。

今回の「香港動乱」は、1997年に英国から香港が返還される際「共産主義中国が50年で香港化=民主主義を取り入れる」はずであったのに、逆に共産主義中国が習近平氏によって毛沢東暗黒時代に戻ろうとしているところに根本原因がある。

英国をはじめとする西側社会にすれば、「共産主義中国が永遠に民主化できない」のであれば、西側自由社会の象徴である香港を共産主義中国に返還したのは間違いであり、「返してくれ」と言いたいところだ。

だから、英米をはじめとする西側の国々が「自由を求める香港市民」や欧米のパスポートを持った香港の人々を支援するのはごく当然である。

もし天安門事件ならぬ「香港事件」というようなものが起これば、基本的には「国内問題」であった天安門事件とは違って、西欧諸国を巻き込む本当の意味での「国際問題」になる。

 

北京は、世界中の人々が共産主義中国の首都であると認識しているが、香港はそうでは無い。世界の人々は、香港を「自由社会への入り口」であり、かつ「防波堤」であると考えている。

8月31日のデモが無許可であったにも関わらず、天安門事件のような弾圧を行わなかったのは、中国共産党が国際社会の目を意識した結果である。

だが、前述の「中国は永遠に民主化できない…天安門事件より深刻な事態に陥る可能性」で述べたように、現在の習近平氏は「前門の虎・後門の狼」状態であり、デモ隊を強権的に弾圧すれば国際社会からの孤立は避けられないが、かといってこのまま放置すれば本土・共産主義中国の政権が崩壊する可能性がかなりある。

香港問題以外にも、共産主義中国は早急に解決すべき重要課題を山ほど抱えているのだ。

それらの問題の中身は10年以上前に発刊された拙著「韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか」(講談社)で執筆した内容と基本的には変わっていない。

この10年以上の間、中国の抱える問題は改善するどころか、むしろ悪化の一途をたどったといえる。