photo by Getty Images

ブレグジットの英国、やがて米国と「巨大経済圏」を作るかもしれない

産業革命発祥地の命運

ボリス・ジョンソンの「本当の手腕」

英国と欧州は、10月末のブレグジットを控えている。それがどのような形のものになるにせよ、当サイト2018年10月15日の記事「ブレグジッドは大正解 英国よ沈みゆくEUからいち早く脱出せよ!」や3月19日の記事 「ブレグジットで『崩壊する』のは、結局EUのほうである」で述べた様に、長期的に考えれば英国の国益にかなうものであるし、危機を迎えるのはむしろEUの方である。

〔photo〕gettyimages

金融論的・経済論的論議は、前述の記事に譲るとして、今回は、ジョンソン首相が、第2次世界大戦の「救国の英雄ウィンストン・チャーチル」や、破たんしかけた英国経済を市場改革の断行によって救った「鉄の女マーガレット・サッチャー」に匹敵する活躍を見せてくれるのかどうかを「英国史」の長期的観点から読み解きたい。

実際、現在の欧州にはナチス・ドイツにも匹敵する全体主義(共産主義)の嵐(EU)がやってきているため、その脅威と闘うべき英雄が必要であるし、また混沌とする世界情勢も強力なリーダーシップを求めている。

 

英国史を遡れば、西暦43年~410年の「ローマのブリテン島(現在のイングランド)」の時代に行きつく。

まず、ジュリアス・シーザーは、紀元前55年と54年にブリテン島の小規模侵攻を行った。その後、カリギュラ(西暦40年に20万人の兵を送り、結局、海岸で貝殻を拾って帰った……)などの未遂の後、西暦43年にローマ帝国第4代皇帝のクラウディウスがブリテン島の一部の領土を手に入れ「ブリタニア」と名付けた。

4世紀から5世紀にかけて、ローマ帝国が不安定になり、410年にローマのブリテン島支配も終わりを告げる。ちなみに、中世の騎士と思われがちなアーサー王は、この頃の人物(実在すれば……)である。

重要なのは、他の西ヨーロッパの国々と違って、英国がその後ローマ化されなかったことである。