妊活はむしろ、独身のうちから知っておこう

けれど確かに、今知ることができてよい結果だった。もし「今は仕事に集中したいから」と40代まで結婚も妊娠も考えず、いきなり数値を見たら後悔しただろう。人より残された期間が短いかもしれないよ、と知りながら仕事を選ぶのと、「何とかなるだろう」と考えて後回しにするのでは話が違う。

そして、若いうちであれば対策もとれる。まず、卵子凍結だ。いざ将来、体外受精をしようにも卵子が採取できなければ苦労は長引く。さらに、卵子の質は実年齢と関係する。いま採取した卵子と、10年後の卵子では質も変わるのだ。この検査結果がなければ「うーん、卵子凍結に40万円か……やめとこう」と、即座に諦めていただろう。

そして、検査結果は人生設計を考え直すチャンスになった。「本当に私は子どもが欲しいだろうか。実子でなくちゃいけないんだろうか。いま仕事に集中して、後からDINKS(子供をつくらない共働き夫婦)を選んだときに泣かないだろうか」と、さまざまな選択肢を考え始めた。

また、ちょうどいいタイミングで「独身でも読める妊活本」が世に出たこともある。これまで、妊活にまつわる書籍は当事者向けの内容が多く、独身にとっては本屋のレジへ持って行ったり、目を通したりするには心理的ハードルが高かった。そんな現状に悩んでいたのは、専門家も同じらしい。

ちょうど今年、妊活を考え始めた人が男女問わず”基礎知識のお勉強”として学べる『やさしく正しい 妊活大事典』が出版されている。内容は、体外受精の件数や、妊活のステップなどを医学的データを用いてやさしく図解したものが主となっており、"いつかは産みたいが、今は予定がない"人も読みやすい構成になっている。書籍や自宅検査キットなど、独身でも妊活を知りやすい土壌は整いつつある。

独身のうちにこそ、妊活は知っておくべきだ。そしてできれば、ブライダルチェック以前に、自分の体を知る意味で検査も受けておきたい。