画像は宝酒造株式会社公式サイトより
# 飲料

『タカラcanチューハイ』が酒飲みに売れ続けている深いワケ

日本の酒シーンを変えた一杯

昭和の頃、大衆酒場で飲まれていたチューハイが、缶入りのパッケージ商品となって登場したのは、今からちょうど35年前のこと。1984年に発売された『タカラcanチューハイ』がパイオニアである。競合商品が続々と登場してRTD(Ready to drink)市場は拡大、今では酒類の総消費量の約15%を占め、ビール類に次いで飲まれる酒となった。ここではRTD市場の成長の軌跡たどり、缶入りチューハイのこれからを展望する。

 

若年層から圧倒的支持を受ける

今、スーパーやコンビニの酒売場にはたくさんのチューハイが並んでいる。レモンやライムなどフレーバーはバラエティに富み、アルコール度数も3%程度のものから10%を超えるものまでさまざまである。

チューハイの売れ行きも好調だ。酒類消費量が微減傾向にある中、10年以上連続で前年を超え、近年は2桁増と勢いが増している。

この成長を支えているのは若年層だ。酒類への消費支出の内訳を見るとチューハイは若くなるほど構成比が高く、世帯主が20代の世帯では20%を占めている。このユーザー構造は、年齢が上がるにつれて構成比が高まる日本酒や焼酎とは対照的だ。若年層の支持が厚いことは、将来にわたって長く飲まれるということであり、チューハイがこれからも伸びていくのはまず間違いない。

時系列で見ると、若年層でチューハイの構成比が高まり始めるのは2000年以降である。時期的にはビールメーカーが缶入りチューハイに本格的に参入した時期に重なる。2001年に『キリン氷結』が発売されて大ヒット。2005年にはサントリーが『-196℃』を投入し、現在のチューハイ市場の2大ブランドが揃う。2010年頃からはアルコール度数が9%の、いわゆる“ストロングタイプ”が人気となり、今日に至っている。