ペットの取材を続けて思ってきたこと

「この猛暑で体調を壊す人が多いのか、飼い主が病気で入院するから、飼い主が急死したから、ペットが飼えなくなったからどうにかしてほしい、という無責任な問い合わせがものすごく増えている」と話すのは、本サイトでもたびたび登場いただいている動物保護シェルターを運営している特定非営利活動法人『ランコントレ・ミグノン』の友森玲子さんだ。

実際に、「犬の飼育放棄問題に関する調査から考察した飼育放棄の背景と対策」(NPO法人 人と動物の共生センター理事長奥田順之氏ほかによる動物臨床医学会発表資料)によると、飼育放棄の理由1位は、飼い主の死亡・病気・入院(26.3%)だったという。飼う前に自分に何かあったらどうするか、なぜ考えて飼い始めないのか……。友森さんに取材でお話を伺うたび、話題にしていたテーマでもあった。

それなのにこともあろうに、私自身が当事者一歩手前になってしまったのだ。

(取材・写真・文/伊藤学)

突然告げられた入院と手術。え!? 猫どうする!

梅雨真っ盛りの6月頭、婦人科の検査結果を聞きに行くと、「悪性腫瘍の疑いが強いため、早めの手術を勧めます」と告げられた。頭が整理できぬまま話が進み、2週間後の入院がその場で決まったのだ。

なんてこと!! 

病気事態ももちろん怖いが、それ以上に、さまざまな不安が押し寄せる。仕事はどうする? 治療費はどれだけかかる? そして何よりも、家で、のほほんと寝ている2匹の猫、どうしたらいいのだろうか……!? 入院期間は、10~15日。そんなに長い間、誰が面倒をみてくれるのか? さらに、病状が進行していたら……。万が一、私に何かあったら、猫たちはどうなる!? と、緊急アラートが頭で鳴りっぱなしになった。

現在私は一人暮らしで、同居人は6歳になる2匹の猫だ。ともに保護猫出身で、それぞれ違う保護施設から譲渡した子たちだった。譲渡されてからというもの、すっかり箱入り娘化して、年の数回の動物病院通い以外、外出すらしたことがない。短い出張のときにはペットシッターさんに頼むこともあるが、1日1回(1時間)のケアで10日間以上の留守番はさすがにありえない……。

2匹とも外泊はしたことがなく、人見知りしがち。長期留守は難しい。写真/伊藤学

実家の母に預けるのは……、ダメだ。それは絶対にない。80代で30年間も猫と暮らしたことがない母は、ドアや窓の開け閉めで猫を逃がしてしまうに違いない。さらに、高齢の母に入院手術に関してもどこまで話すかも迷っているところなのに、母に猫の世話を頼むことはできない……。

「これは、A子、B子、Sさんたちに頼んでみるしかないな」と私は、LINEで仲良くしている猫好きの友人たちにメッセージを送った。以前から、何かあったらお互いに猫好き同士助け合おうね、と話していたのだ。

「突然ですが、入院して手術することになりました。6月半ばから2~3週間、うちの猫をケアしてくれる方、いらっしゃいませんか? よろしくお願いします」