# 飲食店

「駅徒歩15分超」で女将がワンオペする酒場が「いつも繁盛」のワケ

50年間、定休日以外休んだことがない

「2時間かけて」ファンが通う店

すべての酒場好きにすすめたい店、だと思う。旨くて安くて、心地いい。女将さんがいい。

だが、遠い。どこの駅から行っても15分はかかる。それでも、千葉県から2時間以上かけてやって来ていた客もいるし、なかには、この店に通うために近くに引っ越した人もいるらしい。そのくらい良い店である。

京浜工業地帯の大動脈には何筋かあって、そのうちの一つが「国道131号線」である。羽田空港の西の入口を起点に、環八通りを西に1kmほど進み、大鳥居交差点を右に折れて通称「産業道路」を北北西に進んで、大森警察署交差点で国道15号線(第一京浜)にぶつかるまでのわずか3.6kmの道。

かつて町工場がひしめきあっていたこの産業道路沿いに、その店はある。

 

名を「豚八」という。大田区南大森1丁目。JRなら大森や蒲田、京浜急行なら梅屋敷、京急蒲田、糀谷あたりが近い駅だが、しかし、どこも「最寄駅」という感じがしない。いずれの駅からも歩いていけば、ゆうに15分以上かかる。紛うかたなきロビンソン酒場である。

孤島でサバイブした男、ロビンソンクルーソーにちなんで、どこから行っても遠い、されど長く愛されつづけている酒場を私はロビンソン酒場と呼んでいる。ちなみに「豚八」は昭和42年創業。以来、半世紀以上、いつも店は賑わっている。