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遺産が親族に「早いもん勝ち」で奪われる時代の傾向と対策

争続に負けないための「8つの方法」

本誌に問い合わせが殺到

「遺言書さえあれば、長男に実家を遺せると思っていたのに、それでは意味がないということですか?」(68歳・男性)

「親の預金も、保険金も取られてしまうのなら、どうやって暮らしていけばいいのでしょうか?」(50歳・女性)

土地も預金も保険金も、一人の遺族が先に手続きをすれば、その人のものになる――7月1日の相続法改正の知られざる「抜け穴」を指摘した記事は、波紋を呼び、編集部にも問い合わせが殺到している。

法務省の担当者は「例外的だがありうる」と認めざるをえないし、専門家も大騒ぎだ。

「法律の問題があった部分を現実に即して改正したのに、落とし穴があったとは、衝撃です」(税理士の山本和義氏)

 

改めて、法律の抜け穴について説明しよう。

「長男に家を相続させる」という遺言書さえあれば、その通りに相続されるのが、これまでの常識だった。

しかし、7月1日からは、次男が一人で法務局に行き、勝手に家の権利の一部を名義変更し、売却できるようになった。長男が、後から遺言書があると言い張っても、売られた実家の権利は戻ってこない。

さらに老親の預貯金は新制度の仮払い制度を使えば、他の相続人に知られずに下ろすことができてしまう。生命保険も次男が勝手に受取人になっていれば、多額の保険金を独占される……。

新たに生まれた「争続」の火種にどう対抗すればいいのか。自分の相続財産を確実に守るための8つの方法を教えよう。