【保存版】東京23区「人気ランキング」実際に歩いてわかったこと

東京のいい住宅地が変わった
週刊現代 プロフィール

杉並区高円寺南3丁目

約57万人(23区中6位)が暮らす杉並区。だが京王井の頭線沿線とJR中央線沿線では、まったく街の雰囲気が異なる。

井の頭線沿線は自然環境が良く、永福3丁目や善福寺3丁目、浜田山1~4丁目には100坪を超えるお屋敷が立ち並ぶ。いわゆる高級住宅街だ。

対して中央線は、高円寺、阿佐ケ谷、荻窪など駅前の商店街を中心に賑やかな雰囲気。映画やロック好きが多い、カルチャーの街でもある。飲み屋の数も多い。

「きれいに区画整理された善福寺や浜田山も悪くはありませんが、私は、やっぱり高円寺のような雑多な感じが好きですね」(40代の地元女性)

どちらのエリアも地価は上昇しているが、街の勢いや活気でいえば、やはり中央線に軍配が上がる。

中でも今回本誌が注目したのは高円寺南3丁目。場所は中央線の高円寺駅から南にある丸ノ内線の新高円寺駅へとつながる一帯だ。坪180万円、10年間の上昇率は杉並区トップの12.3%。

 

人気の理由を地元の不動産会社(有)ウエブンの加藤和弘氏に聞いた。

「高円寺南は中央線と丸ノ内線の2路線を使えることが大きいですね。朝の通勤時間帯に中央線が止まっても、新高円寺から丸ノ内線に乗ることができる。だから南は便利なんです」

高円寺の人気を語る上で外せないのが駅前の商店街だ。北口は純情商店街、南口にはパル商店街を筆頭に大小合わせて10以上もの商店街がある。

いつも行列ができる天ぷら屋の「天すけ」、店頭焼き鳥を販売する精肉店の「豊島屋」などとにかく飲食店が豊富にある。

「何年か前からシャッター商店街が問題となっていますが、高円寺には、そんな言葉はまったく当てはまりません。どんどんお客さんが増えている。これは商店街の方々の努力によるものです。

8月末に行われる高円寺阿波おどりは有名ですが、それ以外にも大道芸や音楽フェスなど様々なイベントを催している。

皆さん『商店街が元気じゃないと、高円寺に人は呼べない』を合い言葉に頑張っているんです。だから若い人も住みたくなる。そういういい循環があります」(加藤氏)

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買い物をしていた70代の地元女性に話を聞いた。

「やっぱり商店街って、売っている人の顔が見えるのがいいですよね。馴染みの店で世間話していたら、おまけでサービスしてくれることも。人の温もりを感じられる街です」

若い人もお年寄りも笑顔にしてしまう。不思議な魅力が高円寺には詰まっている。