【保存版】東京23区「人気ランキング」実際に歩いてわかったこと

東京のいい住宅地が変わった
週刊現代 プロフィール

練馬区小竹町2丁目

池袋からおよそ5分の距離にあり、東京メトロ有楽町線、副都心線、西武有楽町線の3路線が通る小竹向原駅。その西側に広がる一帯が、小竹町2丁目だ。

一部の人には、あまり馴染みのない街かもしれないが、この10年で地価は29.1%も伸びている(現在の坪単価は180万円)いったいどんな魅力があるのだろうか。

「理由として考えられるのは、やはりここ数年で抜群にアクセスがよくなったことでしょう。'08年に副都心線が開通したことで新宿、渋谷まで行きやすくなったことが大きいと思います」(不動産会社ランドアーク江古田支店の大澤健太氏)

副都心線を使えば乗り換えなしで、新宿三丁目まで11分、渋谷には18分で出ることができる。

加えて'13年には東急東横線の乗り入れが始まったことにより、横浜の中華街まで一本で行けるようになった。

実際に街を歩いてみる。駅を降りて、環状七号線方面(西側)へとつながる階段を上ると、両サイドに緑が植えられた遊歩道がある。

そこから右手に曲がるとすぐに住宅街へとつながる。池袋からすぐとは思えないほど静かで、落ち着いた雰囲気のある街だ。

住宅街を進むと、手入れの行き届いた庭付きの一戸建てや、住み心地がよさそうな低層のマンションが散見される。近くにはソーラーパネルや地熱を利用し自ら発電する家「エコだハウス」として一時期話題になった小池百合子都知事の自宅もある。

Photo by iStock

住宅街をそのまま西へ進むと武蔵野音楽大学、南下すると日本大学芸術学部、武蔵大学のキャンパスがある。

「小竹町は完全な住宅地で、小竹向原駅周辺にも飲食店がほとんどない。ただ江古田まで徒歩10分ほどで行けるので、外食に困ることはありません。

特に江古田は学生が多いので、安くておいしい店がたくさんあります。芸術系の大学が多いこともあってか、チェーン店ではなく昭和レトロな雰囲気の個人経営店も多く残っています」(大澤氏)

小竹町はパチンコ店などの遊戯施設もなく、駅のすぐそばにゴルフの打ちっぱなし練習場があるくらい。とはいえ、スーパーなどはちゃんとあるので生活には困らない。

「小竹向原駅前にはイオン系のアコレ、地元密着型のいさみ屋、環七沿いには安くて有名なオーケーストアがありますから日常の買い物には特に不自由しません。どうしても必要なものがあれば、池袋まで行けばいいだけですしね」(地元に住む50代の女性)

小竹町2丁目の特徴として、住民の多くが声をそろえるのは何より「治安の良さ」である。

練馬区は23区中2番目に犯罪率が低く、特にこの辺は幼稚園や小学校が多いこともあり防犯面はかなりしっかりしている。地域ぐるみで子供を見守る習慣が残っているので、子を持つ親としても安心だ。

小竹向原の駅をはさんで北側には小茂根図書館、南側には小竹図書館がある。板橋方向に20分ほど歩けば、親子で楽しめる都立城北中央公園がある。園内にはテニスコートやドッグランもあり、休日には多くの地元の人たちが集まる。

 

さらに小さな子供をもつ母親たちの注目を集めているのが、'11年に開園した「まちの保育園」という認可保育園だ。ここは、大人が子供たちを管理するのではなく、子供たちの自主性を重んじる珍しい運営体制を取っている。

朝、保育園に行くと子供たちが集まって、今日一日、先生と一緒に何をしたいかを話し合う。あえて予定を立てず、子供たちで決めさせることで自主性を養うのが狙いだ。

さらに、保育園には地元で有名なカフェ「まちのパーラー」が併設されている。パン好きに人気がある江古田駅近くの「パーラー江古田」の姉妹店で、名物は自家製のくるみパンとローストポークサンド。

グルメドラマ『孤独のグルメ』でも取り上げられた名店だ。夜は生ハムやワインも提供している。

小竹町を歩いてみると、都会の喧騒とはまったく違う、のどかな空気を感じることができた。アクセスの良さはもちろんだが、こういった雰囲気を求めて人はやってくるのだろう。