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「完全自動果樹園」が中国で実現! 農薬散布ドローン、いざ空へ!

20種類以上の果樹を瞬時に見分けます
農業大国の中国ではドローンを使った農業がさかんに行われています。今回ご紹介するのは、中国で発表された新しいドローン。AIを搭載しており、障害物などを自動で避けてピンポイントで農薬を散布できる優れものです。

きわめつけは、自動で雑草と果樹とを見分けるシステム。なんと20種類以上の果樹を識別することができるようです! これがあれば、人間が介入しない、ロボットだけの果樹園ができるかも!

(元記事はこちらから)

農薬散布ならドローンにおまかせあれ!

農業における新技術の応用は、多くの科学研究機関やテクノロジー会社が注目する重要なトピックとなっています。

2019年4月9日、中国・江西省で、DJI(注:ドローンの開発会社)と中国農業科学院とが共同で農業用最新ドローンの「フルーツツリーモデル」について報告しました。 

「人工知能による果樹の正確な防疫・管理は、現実のものとなった」とDJIの広報担当ディレクター・謝闐地氏は記者会見で語りました。

tecogan最新の農薬散布用ドローン

このイベントでは、農薬散布用ドローン「MG-1P」の実地試験について報告がなされました。

DJIと中国農業科学院は、黒龍江省のフリント種トウモロコシ栽培区域、遼寧省開原にあるヘーゼルナッツ栽培区域、ウイグル自治区のアクス市にあるクルミ栽培区域、山西省の運城市にある小麦栽培区域など9区域でテストを実施しました。

MG-1Pは従来の噴霧器より効率よく農薬を散布することができ、さらに水や農薬の使用量も大幅に削減することができます。何よりも重要なのは、時間コストや人的コストをも大幅に削減できるという点です。

中国では、農業用に多くのドローンが実験的に使用されてきており、2015年には、初めての農業用ドローンが発売されました。しかし、中国のほとんどの果樹園では、果樹の植え付けが不均等で、果樹の高さも不揃いです。さらに果樹園には建物や電柱、池などの障害物が多くあり、ドローンが使用できる範囲はまだ非常に狭いと考えられてきました。

しかし、AI技術の向上によって課題は解決されました。統計によると、2018年には、中国国内におけるドローンの使用可能面積は2000万ヘクタールに達したとされています。

操作はとっても簡単です!

自動でドローンに農薬を散布させることは、一見「非常に難しいのでは」と思ってしまいます。しかし、操作は非常に簡単なようです。

まず、空中探査ドローンを使って農地上空の高精細写真を撮り、そのデータをパソコンに転送します。そのデータを使って、3DモデリングとAIによるルートプランニングを行います。そうしてできたデータカードをT16ドローンに挿入すると、ドローンは3Dルートを生成し、それにしたがって自動的に農薬散布を開始します。

自動操縦ドローンの模式図
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手動で介入することなく、建物や池、ワイヤーといった障害物を自動的に回避してくれるので、不規則な地形の果樹園においても完全に自動的に農薬が散布できるようになりました。