秋の日本株、個人投資家が「プロ並み」に儲かる「黄金の投資術」

その手があったか
大川 智宏 プロフィール

また、標準偏差を分母に使用しているため、ROEの数字のブレが大きいほど値が過小評価され、仮に変化率の平均値がプラスでも抽出される可能性は極めて低い。

つまり、ただ過去の数字が高かいだけでなく、段階的に確実に成長が実現されたという点で、銘柄の質の高さが担保されうる

 

強烈なパフォーマンス

さて、実際にパフォーマンスを見てみたい。今回は、TOPIX500構成銘柄を母集団とし、ROESGの値の上位20%を高群としてロング、下位20%を低群としてショートするロングショートの場面を想定してシミュレーションを実施した。

結果は以下の通りである。

図:ROE安定成長性投資の累積パフォーマンス(ロングショート)

拡大画像表示出所:Datastream

すべての期間で有効性を持つわけではないが、期間を通じて高く安定したリターンを生み出している。特に、2017年以降から現在に至るまでのパフォーマンスは強烈だ。

また、ここで重要なのは、このアイデアは銘柄の選定と入れ替えを四半期ベースとしていることだ。

企業発表の実績ROEのみを用いるため、銘柄選定の元となるファクター自体は四半期に一度しか変化しない。つまり、四半期に一度銘柄を選定し、投資してしまえば次の四半期まで一切何もせず、持ったまま放置でOKだ。

日々の市場の騰落に振り回されることもなく(逆に保有銘柄の株価の短期的な急変を気にしない胆力が必要とも言えるが)、取引コストも大幅に削減できる点も魅力的である。

現在のように出来高が非常に薄く、マーケット・インパクトがかかりやすい環境下では特に有効なアイデアだ。退屈で不安定な市場で無理をすることなく、日本株市場が再び活気を取り戻すまで腰を据えてのんびりとリターンを得る、というのもひとつのスタンスとして一考の価値があろう。

最後に、参考までに今回の銘柄の例を一覧で掲載しておく。