秋の日本株、個人投資家が「プロ並み」に儲かる「黄金の投資術」

その手があったか
大川 智宏 プロフィール

「JPX日経400」とは似て非なるもの

さて、この方法で計算したROESGであるが、どこかで聞いたことのある要素が含まれていないだろうか。かつて、鳴り物入りで組成、公表されたJPX日経400指数(以下、JPX400)だ。この指数の構成銘柄の選定プロセスは、大まかに記述すると以下のようになる。

図:JPX日経400指数の銘柄選定プロセス

拡大画像表示出所:日本証券取引所

このJPX400はいわゆる「クオリティ指数」と呼ばれ、昨今のクオリティ投資ブームの先駆けになった指数として知られる。

しかし、「それならこの指数に投資すればいい」と思いがちだが、それは早計だ。

 

実際に、このJPX 400のパフォーマンスは、足元でやや持ち直してきたものの、東証一部全体を代弁するTOPIXと比べても決して良好とはいえない。

図:JPX日経400指数÷TOPIX

拡大画像表示出所:Datastream

ここで、ROESGとJPX 400のROEにかかわる要素を確認すると、JPX400で用いられているのは過去3年間の「ROEの平均値」であり、ROESGは同「ROEの変化率の平均値」を「標準偏差で割ったもの」である。

ただのROEの平均値の場合、極端にいえば3年前のROEが20%、2年前が2%、前年が2%としても平均値は8%と、収益性は悪化しているが市場平均並みの数字が出てしまう。

しかし、平均変化率であれば4年前の値が赤字でもなければ3年間の平均変化率はマイナスの値で評価され、投資対象となることはない(ただし、今回のROESGは四半期ベースの変化率を用いている)。