まず、ROE安定成長性(ROESG)とは何か、という点だ。
その名の通り、ROEが安定的に成長している銘柄、ということになるのだが、これを定量的に、かつある程度の精度をもって、個人でも比較的容易に実施するのが目的だ。ここで、今回はこのROESGについて以下のように定義することにする。
簡単にいえば、四半期ベースで過去3年間のROEの変化率を計算し、その平均値を標準偏差で割ったものである。
平均値も標準偏差もエクセル等の表計算ソフトで簡単に計算できる(平均はAVERAGE、標準偏差はSTDEVとセルに打つだけ)ので、問題は元データをどれだけ正確に取得できるかである。
しかし、今回は、これについて予想データではなく「実績データ」を使用する。つまり、企業が財務諸表で公表している数字や、各種投資情報サイトから簡単に取得できるものしか使用していない。
一般に、機関投資家と個人投資家の格差は、証券会社のアナリストレポートの推奨やコンセンサス予想データの取得可否によるところが大きいが、今回公表データのみを使用するため、この点において障壁はない。
過去3年分の四半期データを取得するのはやや面倒だが、この点だけは我慢していただきたい。