9月 7日 独の有機化学者、A・ケクレが生まれる(1829年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

「炭素は4個の原子と結合することができ、互いに結合して連鎖をつくる」という古典有機化学構造論の基礎を確立した化学者のアウグスト・ケクレ(Friedrich August Kekulé von Stradonitz[ドイツ語]、1829-1896)が、この日、ドイツ中西部の都市ダルムシュタットに生まれました。

【写真】アウグスト・ケクレ
  アウグスト・ケクレ photo by gettyimages

ケクレの業績でとくに有名なのは、ベンゼンの6角の環状構造であるケクレ構造(炭素6個と水素6個の、いわゆる亀の甲構造)の発見です。この発見には、こんな逸話があります。

ある日、ケクレは研究に疲れ、教科書を執筆している途中で椅子に座ったまま眠ってしまったそうです。すると、夢に、自分の尻尾を加えてぐるぐる回っているヘビが現れたのです。ケクレは、この夢をみてベンゼンの環状構造を思いついたと言われています。

じつは、炭素が鎖状化合物をつくるという発想も、夢からインスピレーションを受けて思いついたとケクレ自身が書き残しています。この夢のエピソードが本当かどうかは諸説ありますが、それまでの研究の積み重ねがあったからこそ、このような発想が生まれたんでしょうね。

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