女性の美しさの基準が痩せていることだったのはひと昔前の話。女性の体を輝かせる新たなスタンダードは、柔らかさ! 柔軟性を高めれば、姿勢がきれいになったり、疲れが抜けやすくなったり、スポーツのパフォーマンスが上がったり、いいことずくめ。機能的な体を作るストレッチや、ストレスで固まってしまった心もほどくヨガで、しなやかな自分に生まれ変わりましょう。

今回のテーマは、「RELAX」。時間をかけて気持ちよく体を伸ばしながら、心を穏やかにさせていくリストラティブヨガ。年齢と共に衰えていくという副交感神経のトレーニングにもなるこのヨガの極意と、おすすめのポーズを、働く女性から支持される内田あやさんに伺いました。

TIPS1「FLEXIBILITY」の記事はこちら▶

正しい知識を身につけて
多角的に柔軟性を考える

ミドルトップ¥8000 ※9月上旬発売、レギンス¥11000/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター(ダンスキン)☎0120-307560 クッション各¥7000/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店(マラグーン)☎03-5786-0555

私たちがきれいになるために今、求める柔軟性。まずは、下のリストを参考に、正しい知識を持っておきたい。加齢とともに、筋肉は衰え、柔軟性も落ちていく。しかし、日々、ストレッチやヨガなどを継続して行えば、よみがえってくるのも柔軟性。180度パカッと開脚を目指す必要は一切ない。むしろケガのリスクを高めるので、90度開けば問題なし。柔軟性は、引っ張る力があって初めて発揮できることも重要な情報だ。こうしたポイントを押さえながら、さまざまな角度から柔軟性を紐解いていく。

必要なのは“開脚”じゃない!?
美しい体のための柔軟性を知る
CHECK LIST

□ 失われた柔軟性は取り戻すことができる
□ 開脚は90度開けば十分
□ ストレッチはまとめてやるより毎日5分
□ 伸ばすのではなく引っ張り合う意識が重要
□ 柔軟性を発揮するには安定性も意識して
□ O脚は、お尻の筋肉が原因
□ 腹筋は鍛えるよりも伸ばすべし
□ ストレッチでドカ食いがやめられる?
□ 体の硬さを招く老化物質「AGE」

TIPS2:RELAX
心と体をゆるめて自分に
​必要な柔らかさに気づく

忙しく働く女性が欲するのは、柔らかな体と心の休息。その二つを同時にもたらしてくれる回復のヨガ“リストラティブヨガ”にトライ。

●教えてくれたのは……

内田あやさん パーソナルトレーナー
大学卒業後、女性誌の編集者に。在職中、ジャイロトニックと出合いパーソナルトレーナーの道へ。07年、南青山に「as・i・am/apartment」を設立。世界各地を旅しながら、ヨガ、呼吸法、瞑想などを学び、体の探究を深める。著書に『エグゼクティブ・ボディ・チューニング』(講談社)。

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ボレロ¥10000、ブラ¥4000、ショーツ¥9000※ボレロ、ショーツは9月上旬発売/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター(ダンスキン)☎0120-307560

身体的な柔軟性とは、安定性とのバランス

ヨガやジャイロトニックというバックグランドを持ち、ボディチューニングを考案した内田あやさん。「柔らかさという特集テーマを覆してしまうようですが」と前置きした上で、「フレキシビリティ(柔軟性)とは体のエッセンスのひとつに過ぎず、フレキシビリティを発揮するにはスタビリティ(安定性)が必須」と強調する。

「私が、クライアントの体を見るときは必ずこの二つのバランスを確認します。日本人女性は『体が硬くて……』と心配する方が多いのですが、実は筋肉量が少なく、スタビリティが足りていない場合がほとんど。なので、体を引っ張り合えず、ストレッチが上手くいかないんです」

たとえば前屈。床に手をつけることばかり考え、上半身を懸命に伸ばそうとするが、かかとで強く床を押すと脚の裏側から腰までがぐんと伸びるのがわかるはず。こうして、身体的な柔軟性は身につけていく。

リストラティブヨガで心も柔らかく

内田さんのスタジオには、多忙な女性たちが、心もゆるめたいと駆け込んでくる。彼女たちに好評なのがリストラティブヨガ。その主な目的はポーズをきれいにとることではなく、疲労やストレスからの解放や回復のチューニングにある。

「現代人は、awake(覚醒)とsleep(睡眠)しかありません。その間のrest(休息)の時間を作ろうというのが、リストラティブヨガ。一つのポーズに20分ほどかけるので、動き自体はほとんど変化させず、徐々に、交感神経と副交感神経のスイッチを切り替えます。体温が上がり心拍は下がり、心身が休めている“rest”の状態にもっていきます。あまり知られていませんが、副交感神経も年齢を重ねると衰えていくので、トレーニングが必要なんです」

瞑想でもいいように感じるけど、あえてポーズをとる意味は?

「ストレッチによって体が気持ちよく伸び、適度な刺激を感じると、体の感覚に意識を留めておけるので、sleepに入らないんです。日中、一生懸命頭を動かし活動していると、rest を越えて寝てしまうこともありますが、その時は無理に起きなくて大丈夫。続けていくうちに、穏やかなrest の感覚が全身に満ちた状態に入れます」

体を心地よく伸ばしながら、心は穏やかに。至福の休息時間をリストラティブヨガで味わって。