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世界の投資家から見放され、日本株が「負け組」になる可能性

10月からの消費税率引き上げの影響か

世界の株価の動き

8月に入ってから世界的に株価の低迷が続いている。収束に向けて動きつつあると思われていた米中貿易交渉が一転、暗礁に乗り上げ、米中両国が制裁の応酬を繰り広げているからだが、かといって、各国の株価がそれを反映して同じように動いているわけでもない。

図表1は、今年の年初を100として指数化した各国の主要株価指数の推移を示したものだが、そのパフォーマンスは国によって大きく異なっていることがわかる。

ここでは、株価の動きの解釈が比較的容易な6ヵ国(日本、米国、台湾、韓国、オーストラリア、メキシコ、カナダ)の今年の株価指数の推移を掲載しているが、これらを大まかにグループ化すると、「勝ち組」はオーストラリア、米国、台湾、カナダ、「負け組」が韓国とメキシコ、その中間が日本というように、3つに分類される。

このようなグループ分けが明確になってきたのは、5月半ば頃からであり、「5月17日」の株価を100とした株価指数に変えてみると、前述のグループ分けがさらに明確になる。しかも、「中間グループ」だった日本は、残念ながら「負け組(韓国、メキシコ)」に寄ってきているようにみえる(図表2)。

ここで、「5月17日」を株価指数の起点にしたのには理由がある。5月18日の日曜日にオーストラリアで総選挙が実施され、翌日の5月19日からオーストラリアの株価の上昇ペースが加速したためだ。

 

事前の予想では、5月18日のオーストラリア総選挙では、野党であった労働党が勝利し、政権交代が実現する見込みであった。だが、いざ、ふたを開けてみると、予想に反して与党である保守連合が勝利した。

労働党は、配当税制の優遇廃止や環境対策のための増税、高所得者向けの増税強化、最低賃金引き上げなどの「所得再分配政策」を掲げ選挙戦を展開していた。一方、保守連合のモリソン政権はインフラ投資、所得税減税、中小企業向け法人税減税、さらには、住宅ローンの融資基準の緩和や初回住宅購入者への支援策などの「積極財政政策」を掲げて選挙戦を展開した。

結果は所得再分配等のリベラル的な政策を掲げた野党が敗北し、「積極財政」を中心とした成長政策を掲げた与党が勝利した。そして、これをきっかけにオーストラリアの株価は他国のそれを上回る好パフォーマンスを上げ始めたのであった。