世界で一番好きな人とセックスをしたい

記事には続きがあります。生徒たちからの感想が掲載されているのです。一部を引用します。

先生はこうもおっしゃいました。「心と心は直接触れ合うことができない。だから、お互いに、言葉と言葉で触れ合い、身体と身体で触れ合う。セックスもね」これも、やはりセックスは延長線上にあることを示していると思います。好きで好きでたまらない人と理解し合いたい、お互いに愛し合っていることを伝えたい。(中略)やはり、自分は世界で一番好きな人とセックスをしたい。

この話を聞いたときに、私は強い感銘を受けました。自分がいつか最愛のひとに捧げるセックスという行為が、好奇心や錯誤からやすやすと汚されてはならないという意識を、思春期の男の子たちに感じてもらうことは大変意義深いと思いました。ただし、この雑談は高3向けで、荒井先生の感覚では、中3や高1では早すぎるのだそうです。

このような性教育を行なうには、その前提として、大人たちが人間的な成熟に伴う性的深化を経験していなければなりません。しかし残念ながら、大人であってもセクハラをするひとやパートナーとの性に向き合えないひとには、そのような信念も実感もないのでしょう。子供たちの性の乱れを危惧するのなら、少なくとも大人が自分の胸に手を当ててみる必要があります

大人が自分たちの性と向き合うことなく、コンビニの有害図書を排除したり、インターネット上の性的表現に制限をかけてみたところで、効果は限定的でしょう。

(注:先生の所属先は話を伺った当時のものです)

グローバル社会、AIの時代に適応する子にするにはどうしたらいい?親が男の子にできることって何?長年教育の現場を取材し続けてきたおおたとしまささんが名門中高一貫校の教師たちに数年かけて聞いてきた金言をまとめて分析した一冊。男の子の親でなくても参考になる!