品格を疑う…中国人留学生の「反香港・愛国」パフォーマンスが激化中

フェラーリに中国国旗を取り付けて
古畑 康雄 プロフィール

フェラーリで愛国

このような行き過ぎた中国人の行動の中でも、特に注目を集めたのは、カナダで行われた、スーパーカーによるデモだった。

香港紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』などによれば、バンクーバーやトロントなどの主要都市で、フェラーリやポルシェ、アストンマーチンなどの何台もの超高級車に乗った中国人が、車体のボンネットに中国国旗を取り付け、さらには運転席で国旗を振り回すなどパフォーマンスを行った。

中国SNS画像より、動画あり

香港デモを支持する現地の華人団体関係者は「フェラーリなどに乗った人々の目的がカナダ人に中国への支持を得ようとすることなら、その役に立ったかどうか疑わしい」と語った。

特に中国人の急増と、中国マネーの流入により、不動産価格が上昇するなどの問題が起きている現地社会にとって、こうした中国人の行動は「財力を誇示するための金の無駄遣い」に映っただろうとしている。

 

「フェラーリ愛国」はカナダで顰蹙を買っただけでない。中国国内でも批判の声が一気に広がった。

SNSに掲載された「トロントのスーパーカーには本当に吐き気を覚える」という文章は、ネットからは削除されたが、「自分はこれまで、部屋中にゴキブリが這い回ることほど気持ちが悪いことはなかった。トロントの街頭でスーパーカーの車列を見るまでは」と以下のように怒りを込めてつづっている。

「あのスーパーカーを見て、私は数千万の留守児童や、農民工と呼ばれる彼らの父母のことを思う。父母は毎日汗水を流して都市の建設工事に携わっているが、彼らがその都市の繁栄を享受することはない。彼らの唯一の希望は、荒れ果てた農村に帰省して彼らの帰りを待つ子どもたちに会うことだ」

「『1つの階級の豪奢がもう1つの階級の貧困によって維持されている』(米国の思想家・ソロ―)ならば、そのすべてを自分は嫌悪する。だが更にひどいのは、前者が後者の財産を奪うだけでなく、後者の知恵も奪い、後者からすべてを奪った上で前者の『X大(習近平?)を愛する』合唱に加わらせることだ」

「私が嫌悪するのは、スーパーカーの連中の横暴だけでなく、成金の暴慢さをもって、異国の文明ではばかることなく自らの厚かましさを見せつけたことだ。自分には金があるから偉いのだ、全世界はCNMBだと言うのは、本当に吐き気を覚える」

「(こういう人たちに向かって)ケダモノのようだと言うのは、ケダモノに失礼だ。彼らはケダモノにも劣る存在だ。これがトロントのスーパーカー軍団を見て感じたことだ」

動画がネットで拡散したことで、実は彼らは某地方政府の高官の子弟ではないかとの指摘も出たことから、関連の動画は中国国内ではすぐに削除されたという。