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離婚を迫る夫に「死んでほしい」59歳専業主婦の「ヤバすぎる決断」

不利な条件で離婚するより…
露木 幸彦 プロフィール

弁護士の入れ知恵

妻はもともと浪費癖があり、自分が死んだ後のことを考えると気が気ではないというのが徹さんの本音です。しかし、どんな遺言を残しても妻には遺留分があるので一切、相続させないことは不可能。一方で、いま離婚すれば「元妻」の相続分はゼロになります。

そこで徹さんは飯野家の財産をすべて散財してしまうかもしれない妻とはいま離婚しておくしかないということで、妻に対して離婚を迫ったのですが…。

〔photo〕iStock

「いまの生活を保証するからいいだろ?」

徹さんはこうして妻へ離婚を提案しました。

具体的には妻が80歳まで健在だとして、生活費(月15万円×80歳まで)、住宅ローン(夫が返済)、年金分割(月3万円×80歳まで)を考慮すると、妻が得るのは計4,300万円に達します。妻にとっても悪くはない提案ではあったと思うのですが、事はそう簡単にはいきませんでした。

というのも、息子が妻に弁護士を紹介したところ「旦那さんの条件で離婚する場合と、離婚せずに死別した場合と比べてみては」と入れ知恵をしたからです。そのうえで、もし徹さんが3年後に亡くなったと仮定したケースといま離婚したケースとの「比較」を行ったというのです。

 

その結果はすさまじいものでした。

まず生活費ですが、婚姻費用(生活費)算定表に夫婦の年収を当てはめると、徹さんの提示額(月15万円)ではなく月17万円(×3年間)が妥当な金額であるということがわかりました。

次に自宅ですが、夫が亡くなった場合、団体信用生命保険が適用され、保険金と住宅ローンが相殺されることも判明しました。