オープンマインドは
幼少期から尊重されていた証

スポーツ倫理学が専門で育成に詳しい日本福祉大学スポーツ科学部准教授の竹村瑞穂さんは「NBAでドラフト一巡目指名を受けたときのインタビューでの受け答えがあまりに自然体で、驚きました。きちんと自分を持っているのでしょう」とその印象を語る。

日本人には珍しい、オープンマインドをもつアスリートだと感じたそうだ。
「幼少時から受けてきた教育が影響しているのではないでしょうか。なぜなら、自分が尊重されているという実感を持てなければ、他者に対して心を開くことはできませんから」

記者会見ではいつも落ち着きながら感謝とユーモアも忘れない。21歳という年齢を忘れてしまう Photo by Getty Images

親や家族、さらには他の大人から「自分は受け入れられている」という安心感があってこそ、オープンマインドな人間になれる。そこでようやく自分を持つことができるという。自尊感情が、オープンマインドに必要な要素なのだ。

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そういえば、八村の母・麻紀子さんは、八村が地元の中学校に入ってバスケットを始めた際、「別に無理してスポーツはしなくていいのではないかと思っていた」と以前、インタビューで語っている。小学生時代に野球と陸上を続ける中で腰を痛めていた時期があり、母は「そこまでやらなくても」と考えていた。

当時、すでに八村の運動能力は開花。体格、能力ともに飛びぬけていたにかかわらず、あくまで冷静にわが子を見守っていたようだ。