ジャーナリストの島沢優子さんは、筑波大学の学生時代にバスケットボール全国優勝経験がある2児の母。自身の経験に加え、長年スポーツ指導や教育について多くの教育者に取材を重ね、講演会なども行っている。

もちろん、日本バスケ会のエース・八村塁選手についてもずっと熱い視線を注いできた。31日に開幕したバスケットボールワールドカップでも活躍中の八村選手の魅力と、その理由を「指導」「子育て」の観点から解説してもらおう。

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他者を受容する余裕と寛容さ

米プロバスケットボールNBAのドラフト会議で日本選手初の一巡目指名を受けた八村塁(21=ワシントン・ウィザーズ)が、日本代表(世界ランク48位)のエースとして31日に開幕したW杯(中国)に挑む。

国際親善試合では、ニュージーランド(世界位)戦の35得点を皮切りに、4戦目の対ドイツ(同22位)は31得点とすべての試合で対戦国を含めた最多得点をマーク。史上最強と言われる日本代表をけん引している。

国際親善試合ではすべての試合で得点 Photo by Getty Images

「最年少だけれど、自分がリーダーのつもりでやっている」

仲間を励まして鼓舞。競った場面でゴールを沈め、リバウンドをもぎ取ってくる。その強力なリーダーシップは、「オープンマインド」がベースにある

オープンマインドとは、直訳すると「心が開かれている」状態。それに加えて、意思決定する際に、他者とのかかわりや意見を参考にできる。つまり他者を受容する余裕や寛容さを意味する。

スポーツ界では、日本サッカー協会が指導者の資質の大きな要素のひとつとして、ライセンスを取得するコーチたちに伝えている。情熱(パッション)誠実さ(インテグリティ)などと並んで、「オープンマインド(常に子供たちに心を開いて接すること)」と表記されることが多い。