2019.08.29
# 飲食

「酒を飲まない人」をバカにする人たちは「大きな勘違い」をしている

投資家が考えたこと
藤野 英人 プロフィール

飲食業界がやるべきこと

飲食店で「正当に扱われていない」と感じることもよくあります。

たとえばノンアルコールを注文したとき、お店の人からあからさまに「こいつは客単価が低いな」という目で見られた経験を持つ下戸の人は多いでしょう。お金を払う準備はあるのに、お酒が飲めないだけで「金払いが悪い客」のように扱われるのはちょっと不快です。

〔photo〕iStock

接客に問題がなければよいというものでもありません。高級なレストランでさえ、分厚いワインリストがあってアルコールのメニューは豊富なのに、ノンアルコールはメニューのどこに載っているのか見つけるのが難しかったりします。そしてやっと見つけたと思ったら、烏龍茶とオレンジジュースとコーラとジンジャーエールに炭酸水くらいしかなかったりするのです。

「下戸にはこれで十分だ」というのが、多くのレストランの考えなのかもしれません。こうして、下戸にとっての飲み会はときに「烏龍茶がぶ飲み大会」になってしまうのです。

 

下戸の人たちがこのように残念な思いをしていることを、飲食業界の人はあまり想像できていないように思います。飲むのが好きな人が集まりやすい業界ですから、どうしても気づきにくいのかもしれません。しかし投資家としてこの状況を見ていると、下戸の人たちの不満を放置しているのは飲食業界にとっても大きな機会損失なのではないかと思うのです。

本当においしい飲み物であれば、高くてもお金を払ってよいと考えている下戸は少なくないはずです。飲食店は、お酒が飲めない人を「客単価が低い」と考えて冷たい目を向けるのではなく、ノンアルコールのメニューを拡充してお酒が飲めない人の客単価を引き上げる努力をすべきではないでしょうか。

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