9月 4日 発明王エジソンが初の送電を開始(1882年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

この日、アメリカの発明王トーマス・エジソン(Thomas Alva Edison、1847-1931)が、200馬力の大型発電機による送電事業をニューヨークで始めました。

【写真】エジソンの発電機
  19世紀後半にエジソンが開発した発電機 photo by gettyimages

6台の蒸気機関をつかった発電機で生み出された電流は、電線を通して各家庭へと送られ、エジソンが実用化した白熱電球を点灯するために使われました。当初、給電された電灯の数は400個程度だったと言われていますが、わずか1年後には1万個を超えるまでに急成長したそうです。

ちなみに、エジソンが送電に用いたのは「直流電流」でした。送電線は、+110V、0V、-110Vの3本で、電力消費者の電球は+110Vと0V、または0Vと-110Vの間に接続して点灯させました。電球の定格は100Vでしたが、送電中の送電線の電気抵抗による電圧降下を踏まえて、110Vで送電していまいた。

【図】直流と交流の波形
  直流と交流の波形

しかし、直流送電は変圧器が複雑になるため、変電設備が高価になり、遠距離送電に不向きでした。そのため、オーストリア出身の技術者二コラ・テスラ(Nikola Tesla、1856-1943)とウエスチング・ハウス社は交流送電方式を推奨し、エジソン(とゼネラルエレクトリック社)との間に送電方式をめぐる激しい競争が生じました。

【写真】二コラ・テスラ
  ニコラ・テスラ photo by gettyimages

結果的に、送電網が発展するにしたがって、「交流電流」による送電が主流になりました。消費側の交流から直流への整流も、二極真空管からダイオード、シリコン半導体によるパワーエレクトロニクスの発達で容易になり、現在でも主流の送電方式となっています。

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