マツモトキヨシHDの「株価」はまだまだ上がるのか、それとも…?

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マネー現代編集部 プロフィール

下がって、上がる

アナリストが言う。

「じつはココカラファイン側がマツモトキヨシHDと経営統合に向けた協議開始を発表した直後、ココカラファインの株価は急伸して年初来高値を更新しました。一方、マツモトキヨシHDの株価はむしろ下落し、統合する両社のあいだで明暗が分かれたのです。マツモトキヨシHDについては経営統合によって『ドラッグスストア1位』に返り咲くとはいえ、経営統合によって売上高利益率が悪化する懸念があるとして嫌気売りした投資家が少なくなった。一部の株主からすると、マツモトキヨシHDの採算性が悪化するリスクが気になっているようです」

じつはその同日、経営統合でフラれたかたちのスギHDの株価は上昇しており、その事実がまたこうした見方を裏付ける。

しかし、事はそう単純ではない。経営統合交渉入りの発表がなされて数日、今度はマツモトキヨシHDの株価がぐんぐん伸び始めているのである。

 

前出・アナリストが続けて言う。

「きっかけは統合交渉発表後、6月22日に初めて開催された共同記者会見です。ここでマツモトキヨシHDの松本清雄社長は『ココカラの収益力を高められる』と言及し、市場の懸念を払拭させた見せたのです。具体的には、マツモトキヨシが強みを持つプライベートブランド(PB)商品をココカラでも取り扱ったり、新たに共同開発を始めたりすることで、ココカラの商品開発力を高めていくという。この共同会見翌日にはマツモトキヨシHDの株価はふたたび伸び始め、年初来高値も視野に入ってきた」

そもそも両社が経営統合に踏み切ったのは、ドラッグストア業界全体の競争がし烈化していることにある。マツモトキヨシHDはかつて業界ナンバーワンに君臨していたが、ここ数年で3番手、4番手、5番手と順位を下げてきた経緯がある。

ココカラファインの塚本厚志社長が「売上高一兆円で生き残れる可能性が高まる」と今回の経営統合について語っているのも、それだけ企業の優勝劣敗が激しくなっていることの裏返しだろう。