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吉本興業にみる日本の会社〜「任侠モデル」と「企業パターナリズム」

今後イノベーションを起こせるのか…

吉本興業は8月初旬、反社会的勢力との闇営業問題などをめぐって設置すると公表していた「経営アドバイザリー委員会」を設置したことを発表し、以下、7人の委員が就任した。

川上和久氏 (座長)国際医療福祉大学教授
大仲土和氏 弁護士、関西大学大学院法務研究科教授(元最高検察庁総務部長)
久保博氏 株式会社読売巨人軍顧問(前同社会長・元社長)
島根悟氏 一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター理事(元警視庁副総監)
町田徹氏 経済ジャーナリスト(ゆうちょ銀行社外取締役、ノンフィクション作家)
三浦瑠麗氏 国際政治学者(山猫総合研究所代表)
山田秀雄氏 弁護士(元日本弁護士連合会副会長、元第二東京弁護士会会長)

この「経営アドバイザー委員会」について、委員の一人である国際政治学者の三浦瑠麗氏は8月15日のAbemaTV/『NewsBAR橋下』でこう言及している(参照:吉本興業の経営アドバイザリー委員に就任の三浦瑠麗氏「私でいいの?みたいな」)。

「岡本会長とは一度お会いしたことはあったが、依頼が来て、“私でいいの?みたいな“。『ワイドナショー』で私が発言しているのを見て、耳が痛いけれど、そういう意見も必要だね、ということで選ばれたようだ。私は大手芸能事務所には所属していないし、芸能界の利害関係者ではない。でも“出役“としての立場はわかる。そういう外部からの意見、という位置づけだと思う。こんなこと言っちゃいけないかもしれないけれど、引退した官僚や検察、弁護士の方など、おじいちゃんばっかりだし、女の人もいないので。しかも30代、みたいな」

確かに三浦氏でなくとも、このメンバーでどこまで経営体に対して「耳の痛い」議論ができるのか、注目したいところである。

 

「企業パターナリズム」とは何か

そもそも、今回の吉本興業が外部の人材に「経営アドバイス」を委託する背景は、言わずもがな吉本興業の所属タレントがいわゆる「闇営業」を行ない、さらには反社会的勢力との接点を持っていたことが発覚した問題に端を発している。

その後、タレントのモラル等への批判から、吉本興業という芸能界のトップ企業体とタレントとの雇用関係を巡る諸般の問題を広範に浮き上らせるに至った。

その際、興味深いのは経営者側もタレント側も一般的な雇用関係を超える「親」「子」と言った濃度の高いファミリー的繋がりを強調したことである。