東大は世界42位でいいのか…日本が生き残るための「留学」のススメ

可愛い子には旅をさせよ
是永 淳 プロフィール

「アメリカ留学」という選択

時間はかかるが、より現実的な解決策として、海外のトップクラスの大学院に留学する日本人の数を増やすという方法がある。留学といっても、一学期や一年だけの短期留学のことではない。PhD(博士号)を取るための本格的な留学のことである。優秀な人材を囲い込みたがる日本の大学関係者には歓迎されない提案であることは承知だが、長期的な、そして国際的な視点で考えると、以下に述べるようにいくつかの利点がある。

まず、大学にもよると思うが、学部卒業の段階では、日本の学生の能力・学力は世界的にみてもそれほど見劣りしない。頑張ればトップクラスの大学院に留学できる学生は、相当数いるはずである。特にアメリカの学部教育は一般教養に重点を置くところが多く、専門性があまり高くないので、英語の問題さえクリアできれば、大学院からのアメリカ留学はそれほどむずかしくはない。

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また、アメリカの大学院で PhDを取るには5年くらいかかるのが普通だが、理工系の大学院では、授業料全額免除、そして生活費まで出してくれるところがほとんどである。つまり、留学する側はお金が一切かからないのだ。人文系の大学院でも、相当数のところが同様である。研究の世界では最終学歴が一番大切であることを考えると、アメリカ大学院留学は、自分の価値を高める最もコスパが高い方法だと言えるだろう。

 

そして、アメリカの大学院では、基礎からしっかりと学生を教育する仕組みができていて、最終的には世界水準の研究に携わることになる。世界中から優秀な学生が集まる刺激的な環境で、精神的にも鍛えられる。