# 恐竜

日本発の新種恐竜!カムイサウルス・ジャポニクスはどこが新しいのか?

「神トカゲ」の迫力を体感せよ
小林 快次 プロフィール

大地震、ここで帰るべきなのか?

遡ること半年前、私はモンゴルの首都ウランバートルにいた。毎年9月に恒例となっているモンゴル調査のためだ。

 

ホテルに着いたのが夜中だったので疲れていたのだろうか、知らないうちに眠りについていた。ふと目が覚め、携帯を見た。朝の4時半だった。

(え? なにこれ?)

驚いたのは、その時間ではない。携帯の画面に「北海道で地震」とある。

(北海道を出た時、地震なんてなかったのに)

寝ぼけていたのか、この速報は私が日本を発つ前の出来事だと思った。だがよく見ると、ついさっきの話だということに気づく。

しかも、胆振(いぶり)地区

震源地は昨日、記者発表をした会場のすぐ近くではないか。私たちは作業終了の報告と全身骨格を並べての披露をしていた。

不安になった私は、竹中町長とむかわ町穂別博物館の櫻井さん、西村さんに連絡を取る。

しばらくすると櫻井さんと西村さんから「町は大変ですが、むかわ竜は無事です」と連絡があった。

当然化石も心配だったが、それ以上にみんなの安否が心配だった。すぐ飛んで帰って、少しでも町の手助けをしたい。

その後の情報で、北海道の電気が消えたことを知る。

私が今できることは何か。むかわ町が大変な目に遭っているのに、恐竜調査など、呑気(のんき)なことを言っていていいのか。今年の調査を諦めて、北海道に戻るのがいいか。

そう悩んでいると、町長からメッセージが届く。

「町民のみんなで乗り越えていきます」