この季節がやってきた! 受賞者が明かす「イグノーベル賞の舞台裏」

その価値はプレイスレス!

毎年9月、ノーベル賞の発表よりすこし前に、“裏ノーベル賞”こと「イグノーベル賞」の発表と賞の授与を行う式典が開催されます。今年度はアメリカ東部時間9月12日夕刻、日本時間9月13日朝に予定されています。

「人を笑わせ、そして考えさせる研究」に贈られるイグノーベル賞。毎年世界中からよりすぐりの10組の「常軌を逸した」研究者グループが選ばれます。日本からも毎年のように受賞者が出ており、昨年度は「内視鏡を使って自分自身で大腸検査をする」というテーマの研究で、医師の堀内朗先生に医学教育賞が贈られています。

本気なの? 冗談なの? イグノーベル賞受賞研究は、唖然とするような衝撃と笑いに満ちており、また心をざわつかせる何かを持っています。

本日は、2012年の受賞者である私が、イグノーベル賞に関する素朴な疑問、そして賞の舞台裏についてQ&A形式でご紹介したいと思います。これを読めば、今年の授賞式の楽しみも倍増すること間違いなしです!

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Q:受賞はどのように知らされるの?

A:私の場合、メールでした。

他の受賞者の方がどのような方法なのかは存じませんが、私の場合はメールで知らされました。「イグノーベル賞受賞できますけど、しますか?」というような内容でした。

最初は迷惑メールか何かかと訝しんだのですが、やりとりをするうちに本物だとわかり、「光栄です」とお返事しました。イグノーベル賞は悪行に対し皮肉を込めて贈ることもあります。受賞を怒る人もいるので最初に受賞の意志を聞くのだそうです。

その後しばらくして、「受賞が決まったので、授賞式までこの事実を内緒にしてね☆」と知らされ、ひっそりと時が来るのを待ちました。今年も、今現在、世界のどこかに授賞式を控えてひっそりと過ごしている10組の研究者がいると思うと、ワクワクしますね。

あなたの周囲に9月12日前後に謎のアメリカ出張が入っている研究者がいらっしゃったら、もしかしたら今年の受賞者なのかもしれません。

Q:どんな研究が過去に受賞しているの?

A:常軌を逸した研究が受賞しています。

wikipediaに、過去のイグノーベル賞受賞研究の一覧があります。正直、唖然とします。「何の役に立つのか?」では片付けられない、「むき出しの探究心・好奇心の結晶」と表現するのは言い過ぎでしょうか。人類の想像力のたくましさを感じずにはいられません。

Q:いろいろな部門の賞があるけど、どうやって決めているの?

A:適当だと思います。

先述のイグノーベル賞受賞研究の一覧を見ると、医学賞、平和賞、経済学賞などなど、様々な部門の賞があります。しかし、それらは固定のものではなく、毎年変わります。おそらく、面白い研究を見つけたら、それに合うようなもっともらしい学問分野をあと付けで選んでいるのだと思います。

私自身、情報科学分野の研究者ですが、イグノーベル賞を受賞したのは「音響学賞」という部門でした。特に音響学に関する学会に所属したり、この分野に向けて論文を執筆していたわけではありません。