写真提供/NHK

制作統括語る『腐女子、うっかりゲイに告る。』をNHKが作ったワケ

ゲイの少年と腐女子の少女の青春

秘密を抱えた少年少女

NHKの「よるドラ」(総合テレビ、土曜午後11時30分)で今年4月から6月まで放送された『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』が、放送批評懇談会が主催する6月度のギャラクシー賞を受賞した。放送批評家の間では早くも「年間のドラマ賞レースでも最有力候補」という声が上がり始めている。

 

ストーリーはこうだ。主人公の安藤純(金子大地=22歳)は高校3年生。ブロンズ像のような顔立ちのイケメンで、女子にモテそうだが、実は同性愛者で異性と付き合ったことがない。それを周囲には秘密にしていた。一方、ヒロインのクラスメイト・三浦紗枝(藤野涼子=19歳)は快活そうな女子に見えるものの、実はボーイズラブ(BL)を愛する腐女子。彼女もまた、それを隠していた。

『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』より(写真提供/NHK)

ある日、紗枝は純にコクる(告白する)。純が同性愛者であることを知らなかったので、ごく自然にイケメンの純に惹かれたのだ。純をBL好きにしてしまおうという魂胆もあった。片や純も紗枝を受け入れる。紗枝は誰の目にもいい子だったし、家庭を持つような「普通」が欲しかったからだ。世間が勝手に作り上げた「普通」を目指そうとした。だが、やがて純の秘密は紗枝に知られてしまい、それはクラスメイトたちにも広まる――。

この作品の制作統括を務めたNHK制作局の篠原圭チーフ・プロデューサー(55)に制作意図を尋ねたところ、「まず『ゲイの人を主人公とするドラマをつくろう』ということになりました」と振り返った。今の時代は、ドラマも性的マイノリティー問題は避けて通れない。民放にも『きのう何食べた?』(テレビ東京)などの作品があるのは知られているとおりである。