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文在寅は、日韓GSOMIA破棄を「大した影響ナシ」と踏んでいる可能性

日米韓関係の行方

日韓GSOMIAの意義

2019年8月22日に、韓国大統領府は記者会見で、日本が韓国を安全保障貿易管理における「ホワイト国(現在はグループA国)」から除外する決定を行ったことなどから、「韓国を信頼できない国と敏感な軍事情報をやり取りすることはできない」、などとし、8月24日に破棄の通告期限を迎える日韓のGSOMIAの更新を行わないと発表した。

もしこのまま韓国の政策が変更されない場合、通告期限の90日後には協定は解消されることになる。

日韓のGSOMIAは、2016年11月に安倍首相と朴槿恵大統領との間で締結され、締結当時も冷却化が指摘されていた日韓関係のもとで、多くの関係者にとっては期待の存在であった。

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日韓のGSOMIA自体は、日本の民主党政権の下で検討が開始され、「平成26年度以降の防衛計画の大綱」で日韓関係の強化が謳われたことに伴い、2012年6月には締結寸前まで至ったことがある(締結の1時間前に韓国側から拒否された)。

この協定は、北朝鮮によるミサイル発射や核実験の増加に伴う安全保障上の必要性、そして政治関係が冷却化しても、経済や安全保障の面で密接な関係を保っていた日韓関係を強化する意味などもあり、安倍政権は反対論を抑え、締結に向けて動いたのである。

締結後、日韓両国が相互に情報交換請求を行ったケースは多数あり、両国の安全保障政策にとって利益が大きかった。もし、今回協定が本当に破棄された場合、日韓の安全保障関係は2016年以前の状態に戻ることになる。