「泣くなら遊ぶな。遊ぶなら泣くな」
集団遊びにトラブルはつきものです。そこは最初から「トラブルが起きたら自分たちで話し合おうね。もめ事が起きないように作られるのがルールだからね」と伝えます。ただし、自分たちで臨機応変にルールを作るし、それをまた変えることもできる。そんなふうに自由度を高くしておきました。
白熱すると、トラブルが起きます。
例えば、この尻尾取り鬼は、尻尾をとるとき相手の体を押さえてはいけないルールです。手や腕、シャツを引っ張ったりしてはいけません。逆に、逃げるときに尻尾をとられたくないあまりお尻にぶらりと下がった尻尾(布製の紐)を手でカバーしてディフェンスしてはいけない。
ただし、子どもですから、我を忘れ、体を倒して尻尾をとる子もいます。そういうときは「原点に戻ってやろう」と呼びかけますが、ぼくがいちいちクレーム処理をしたり、仲裁するわけではありません。
ずるいことをされると、された側がぼくのところにやってきて「あいつはおさえていた」とか「シャツを引っ張った!」などと揉めまくりますが、ぼくは「戦(いくさ)に審判はいないからねえ」と知らん顔をします。
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「泣くなら遊ぶな。遊ぶなら泣くな」
それが、休み時間の遊びの基本姿勢です。そういう状態になるなら、その遊びには入らない。そこは自己決定させます。また、排除するケースもNGにします。
「あいつがいるんだったらやらない」というやつは仲間じゃない。そう宣言します。
「なんか大変そう」
そう感じるでしょうか。でも、ぼくは内心、白熱してトラブルが起きてほしいと願っています。なぜなら、遊びはカオスで、いさかいやけんかから学ぶことは本当に大きいと考えるからです。