毒親だったエルトン・ジョンの両親

―人物描写、特にエルトンと両親の関係が深い洞察力をもって描かれていました。そして、両親との複雑な関係がエルトンの音楽に影響していたという点も興味深かったです。

〔PHOTO〕映画『ロケットマン』より

タロン:僕が思うに、エルトンは両親から得られなかった愛情や自己肯定感を、音楽を通して誰かから得たかったんじゃないかな。両親との関係は、一見ひどいものですが、レコードをコレクトしていた音楽好きの父親、そして、初めてのロックンロールのアルバムをエルトンにプレゼントした母親は、実は彼に音楽的な影響を与えたという部分もあり……。

僕たちの誰もがなにかを表現するとき、いままで背負ってきた全ての経験やエモーションが糧になっていますよね。つまり、そういった生々しい人間の物語をこの映画は語っています。エルトンの人生を通して、既成の概念にとらわれず、つらい時期を生きる一人の男の人生を感じてほしい

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現在の自分は過去の積み重ねで成り立っている

―タロンさんは今、俳優として大成功を収めていらっしゃいますが、映画で描かれたエルトンのようになにかを渇望していて、だからこそ絶対に成功する、あるいは違う自分になってやる、と思ったことは?

タロン:ははは、僕にはないかも(笑)。今の自分と有名になる前の自分は全然変わっていないと思います。それは、現在の自分というものは過去の自分の積み重ねで成り立っていると思うから。だから、現在の自分がもし理想通りの自分じゃなくても、アルコール中毒になってやさぐれたりはしないタイプだと思う(笑)

でも……(くすっと笑いながら)、もし自分の名前がエルトンの本名、レジナルド・ドワイトみたいなイケてない名前だったら、話は違ったかも。自分を変えてやりたいと思っていたかもしれないね。こう言っちゃエルトンに悪いけど、やっぱりひどい名前ですよ(笑)。

〔PHOTO〕岡田康且

『ロケットマン』は8月23日(金)より全国ロードショー 
配給:東和ピクチャーズ
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