フリーライターの雨宮紫苑さんは、22歳でドイツに移住し、現在27歳。ドイツで「外国人」として住みはじめたからこそ、「外国人扱い」の悲しみも重々感じている。今回は在留外国人が過去最大規模となり、2020年には東京五輪も迎える昨今、悪気がなくともついついしてしまう「言葉の線引き」について伝えてもらおう。

帰国する度に増える外国人

ドイツに移住して早5年。なんやかんや毎年日本に一時帰国しているわけだが、そのたびに外国人の増加に目を見張る。

わたしが学生のとき、日常生活で「外国人」を見かけることはあまりなかった。せいぜい大学内の留学生とか、東京駅を颯爽と歩くビジネスパーソンとか、横須賀に住むアメリカ人海兵さんとか、それくらいだ。

しかし最近では、居酒屋やコンビニで外国人店員が働いているのも「ふつう」。羽田空港の免税店や大型ショッピングモールでは、外国人店員が日本人、そして訪日観光客の接客をしている。有名な観光地に行けば、聞こえるのはさまざまな異国の言葉。

いやぁ、変わったものだ。

法務省の統計によると、2018年末の在留外国人数は256万人を超え、前年末より17万人以上(7.5%)増加、過去最高を記録した。2007年では約834万人だった訪日外客数も、10年後の2017年には約2869万人にまで増え、2018年には3000万人を超えた日本政府観光局)。こういう数字を見ると、「そりゃ外国人が増えたと感じるわけだわ」と納得する。

しかしそれでも、いまだ根強い「日本人と外国人」の線引きがあるように感じるのは、わたしだけだろうか。

「観光地」でない場所で他国から来ている人たちを見かけることも多くなった Photo by iStock