Photo by iStock
# 読書

本は声に出して読まないともったいない!「音読」のすごい効果

理解が深まり、しかも忘れない
読むのが遅い、内容を忘れてしまう、何を読んだらいいかわからない……。そんな読書に関するお悩みを解決してくれるのが、著書『本は読んだらすぐアウトプットする!』を出版したばかりの教育学者、齋藤孝氏だ。読書の達人として有名な齋藤氏がとくにオススメするのは「音読」だ。声に出して読むことで理解が深まり、記憶に残りやすくなるという。そのすごい効果について解説してもらった。

読むだけでなく語り合おう

友人とのコミュニケーションは、いまや「文字」がメインになっている感があります。でも顔を突き合わせて、「話し言葉」のキャッチボールをすることも大切です。

Photo by iStock

相手の発言を受けて瞬時に当意即妙の受け答えをしたり、相手の表情から気持ちを読み取ったりする能力が磨かれますからね。

文字によるコミュニケーションが全盛の現代だからこそ、肉声で会話をする機会を積極的に求めていく必要があるでしょう。

読書のアウトプットも同じ。SNSだけではなく、生身の友だちと会って語り合う時間をもったほうがいい。会話がスピーディに進むし、互いの感情が伝わり合って、話がより盛り上がります。思わぬ展開になって、新しい気づきや刺激が得られることもあるでしょう。

私自身、学生時代はいわゆる「読書友だち」がいました。3人くらいで同じ本を読み、集まっては酒を飲みながら、一晩中語り合うこともしばしば。話題はその本から、それぞれの読書体験にも飛び、大変楽しいひとときだったことを覚えています。

このように「読書友だち」を持つことには、メリットがおもに3つあります。

一つは、人に話すことによって、本の内容が記憶に定着すること。話すというアウトプットが“読書の復習”になるわけです。

 

二つ目は、同じ本を読んでも、人によって受け止め方や理解がまったく違うと気づけること。“読書談義”をするなかで、

「へぇ、そんな視点もあったんだ」

「その解釈は新鮮だな」

「自分はちょっと読みが浅かったかな」

など、十人十色の考え方・価値観に触れることができるのです。それが自身の視野を広げることにつながります。

三つ目は、読みたい本が増えていくこと。友だちが読んだ本の話を聞くと、自分も読みたくなってくるものなのです。

あなたもネットで、読んだ人のレビューを見て、「おもしろそうだな。読んでみよう」とカートに入れることがありますよね?

ネットでもリアルでも、ちゃんと本を読んでいる人のレビューを手がかりに、読書の範囲を広げていくことが可能なのです。

私は大学の授業で、大学生同士がグループになって読んだ本について話をする場を設けています。「話を聞いて、その本を読みたくなった」という感想が必ず聞かれます。

あなたもぜひ、一人でもいいから、本について語り合える「読書友だち」を持ってください。「本のある暮らし」を続けていくためにも、それはとても大切なことです。