抽象的な言葉を頭の中で具体的な言葉に置き換えて理解したり、いろんな具体的なことから「つまり○○だ!」と一般化して考えたりなど、大人はみんな、考える時に言葉を使います。
「国語力が大事」とよく言われますが、国語力とはこのように、見たり聞いたりした言葉を理解したり、言葉を使って新しい考えを生み出したりする力です。つまり「国語力=考える力」です。
でも、例えばマルバツで簡単に点数で表せる計算力や、走る速さなどで数値化できる体力と違って、国語力を数値で表すのは簡単ではありません。ですから子どもの国語力がどのレベルなのか、安心していていいのか悪いのか、少し不安になりますね。
子どもの国語力のシンプルな目安は、読む本や絵本の冊数です。子どもだって国語力が高いほどお話を楽しむことができますから、どんどん絵本が好きになって「読んで!」と持ってくるようになります。もちろん、読めば読むほどさらに絵本に夢中になります。
イギリスの心理学者であり、現在、オックスフォードのセントジョンズ大学の学長でもあるマーガレット・ジャン・スノーイング博士たちが、4歳の子どもたちを2年間追跡調査しました。
その結果、小学生になる頃に「本を理解する力」は、幼児期の「文字の知識」「音韻意識」「語彙力」の3つで予測できることが分かりました。