もし10年前に私が育休を取得していなかったら、妻のキャリアは全く変わっていたかもしれないし、私も海外に出るきっかけになった成果を上げることが出来なかったかもしれない。家族との関係性も、育休を経て深まった今の形とはかなり異なったものになっていたに違いない。

もちろん、揶揄しながらも男性による育休取得の前列のない中で取得を認めてくれた職場や上司に恵まれたこと、研究職という比較的時間の自由の利く職種であったこと、パートナーや家族に恵まれたことなど、多くの幸運があったからこそ出来たことも多い。

しかし私たちの経験を通して、「男性が育休を取得すると、自身とパートナー両方のキャリアを守れてなおかつ家族との関係も良好になる」という前向きな可能性があることを感じてもらえたら幸いである。

〔PHOTO〕iStock