2019.08.25
# 仮想通貨

韓国と香港の問題が激化するウラで、ビットコインが急騰しているワケ

爆上げへ
砂川 洋介 プロフィール

特に中国からすれば、軍事的な介入にともなうトランプ米大統領の攻撃的なツイートだけは避けたいところだろう。

すでに、ストレートな意見を発する「親台派」の米大統領補佐官のボルトン氏も8月に「香港で同じような記憶を作り出すことは大きな過ち」という発言をしている。香港の大規模デモに対する対応次第では、ただでさえ泥沼化している米中貿易問題がよりヒートアップすることにもなるだろう。

〔photo〕gettyimages

「ゴールド」が40年ぶり高値へ

仮に中国が香港問題で強硬措置に動いた場合、米国は一部先送りとなった「第4弾」の対中制裁関税を早期に行い、中国も報復措置として直ちに対米制裁関税を行うことだろう。では、そのときマーケットにはどんな「有事」が起こり得るだろうか。

現在の株式、為替市場は追加関税を感覚的に織り込みつつあるが、企業業績への影響を数値として織り込むのは難しい。世界第一位と第二位のGDPを誇る国同士の経済戦争によって、工場の移転などに伴い一時的に設備投資が膨らむといった恩恵を享受できる企業や国はあるかもしれないが、総合的にはネガティブな影響を受けるイメージだ。

 

冒頭で述べた通り、先行き不透明感が高まっていることで金に注目が集まっており、「有事の金買い」は健在だ。NY金先物が6年ぶりの高値を更新しているほか、為替市場での円高ドル安も加わったことを背景に、円建ての金は40年ぶりの高値を更新しており、街中では手持ちの貴金属を売却する個人が増加している。

市場の不透明感が高まった際のリスク回避の金買いは当然のシナリオだが、オルタナティブ投資(株式、債券と相関しない運用を目指す手法)の一環として仮想通貨のビットコインにも資金は向かっていると見られる。

6月末、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)グループが手掛けるビットコイン先物の建玉が過去最高の水準まで積みあがっているとCMEグループがツイッターで公表した。

ライバルであるCBOE(シカゴ・オプション取引所)が6月19日にビットコイン先物取引サービスを終了させたことも影響しているが、機関投資家が先物を利用(先物を利用する理由は、ハッキングへの警戒とレバレッジだろう)してビットコイン取引の関心を高めていることが建玉増加の背景にあるのだろう。

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