2019.08.25
# 仮想通貨

韓国と香港の問題が激化するウラで、ビットコインが急騰しているワケ

爆上げへ
砂川 洋介 プロフィール

中国がどう動くか

こうしたビットコインの値動きの背景には、過熱する日韓関係などの政情不安があるのは間違いない。中でも、ここからは香港の大規模デモの「渦中」にある中国がカギになりそうなのだ。

〔photo〕gettyimages

もちろん中国側は香港への政治的な介入を行っていないと主張するだろうが、現実としては香港の議会にあたる立法会が「中国寄り」となっているほか、親中派が多数を占める委員会にて承認された人物が香港の行政長官に立候補できるという法律が存在する点は見逃せない。

香港のトップである行政長官は、当選後、中国政府の承認を得る必要もあることから、中国による政治的な介入は明確に存在するともいえる。

また、来年2020年1月には台湾で総統選挙が行われる。

 

再選を目指す「反中派」の民主進歩党の蔡英文総統は、今年春まで劣勢が伝わっていたが、香港の大規模デモが長期化したことで、世論が中国による台湾への影響力強化を警戒する「反中派」に傾いている。実際、7月に実施された世論調査では「親中派」の中国国民党の候補者である韓国瑜氏を逆転する格好となった。

香港の大規模デモさえ発生しなければ、もしくは早い段階で抑え込んでいれば、台湾で「親中派」の中国国民党政権が楽に誕生した可能性が高かったので、香港の大規模デモの長期化は中国政府にとって大誤算といえよう。

政治的な介入を積極的に行っている中国だが、香港に駐屯している人民解放軍守備隊をデモ隊鎮圧に動員することは今のところ回避している。人民解放軍によるデモ鎮圧は、1989年6月の天安門事件を連想させるに十分だからだ。

ただ、10月1日には、中国政府にとって今年最大のイベントである「建国70周年」の式典が予定されている。中国が威信をかけて香港の大規模デモに対する強硬措置に動く可能性はあるが、その代償は大きい。

SPONSORED