韓国の「暴走」を横目に、トランプ大統領が仕掛ける「次のシナリオ」

正気の沙汰ではない
中原 圭介 プロフィール

正気の沙汰ではない

アメリカの各種メディアの世論調査では、トランプ大統領の再選が難しいという結果が出ています。

〔photo〕gettyimages

米中貿易摩擦の長期化によってトランプ大統領の票田である農家の離反が指摘されて久しいですが、制裁関税・第4弾は岩盤支持層である中小零細事業者の反対が激しかったのでしょう。そういった経緯から、トランプ大統領はスマートフォン、ノートパソコン、玩具、ゲーム機など、金額ベースで全体の6割の関税発動を9月1日から12月15日に先送りしています。

しかしながら、14日にドイツや中国の経済指標が悪化していることを受けて、NYダウは800ドル安と今年最大の下落幅を記録してしまいました。ドイツの4-6月期のGDPがマイナスになったのは、中国への輸出が大幅に減ったからです。

さらに、ドイツの中国への輸出が減ったのは、その大半が米中貿易摩擦による中国の景気減速によるものです。そういった意味では、株式市場の下落の主犯はトランプ大統領だという認識が、アメリカのメディアを通して徐々に広がっていくだろうと予想しています。

 

トランプ大統領は株価下落の責任をパウエルFRB議長に押し付けようと必死になっていますが、長期戦に突入した中国との貿易戦争に勝つために、中央銀行に利下げを求める行動は正気の沙汰とは思えません。

トランプ政権はFRBに対して、年末までに少なくとも0.75%か1.00%の利下げをするように要求しています。

8月以前にもアメリカ株が大きく下落するたびに、トランプ大統領や政権幹部が株価を反発させる発言を繰り返してきました。そこにアメリカ株の乱高下が繰り返される大きな要因があることは意識しておきたいところです。

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