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死ぬ前に知っておきたい「死の前後」に起きること〜人間、死んだら終わりではない

一説によると、盂蘭盆会(お盆)の語源はペルシャ語で「霊魂」を意味する「ウルヴァン」だという。この夏、家族でお墓参りに行く前に、「死とはなにか」について考えてみませんか?

(1)死の予感、死の予兆はこんな感じで来る

【大切な人が現れる】

アメリカの脳神経外科医、エベン・アレグザンダー氏は、'08年に髄膜炎が悪化し昏睡状態に陥った際に「あの世を垣間見た」と証言している。

氏によると、死後の世界には「美しい女性がいて、その人に見守られている感じがした。一面に素晴らしい景色が広がり、周りには蝶が舞っていた」とのことだ。

この経験をまとめた『脳神経外科医が見た死後の世界』は、発売と同時に話題を呼び、全米で200万部を超えるベストセラーとなった。

死後の世界があるのか、人は死ぬ瞬間どんな感覚を抱くのか、そして死の前兆はあるのか。信じるか信じないかは別として、多くの人が本音では知りたいと思っていることだろう。

 

まず、死の予兆はあるのか。

湘南ホスピタルの医師で、緩和ケアの専門家である奥野滋子氏は、これまで3000人以上の最期を看取るなかで、死を目前にした人に訪れる不可思議な現象を数多く目撃してきた。自身の父が亡くなる際は、本人もこんな体験をしたと言う。

「父は若い頃からサッカーが大好きで、高校時代のサッカー部の仲間と晩年まで試合をやっていました。そんな父が病気になり、あるとき、病室のベッドで寝ながら足元のほうを指して『彼らの食事も用意してあげて』と言う。もちろん、そこには誰もいません。

彼らって、誰?と聞き直すと、『サッカー部の仲間がそこにいるじゃないか』と返すんです。ああ、これが『お迎え現象』か。私の父にも、いよいよ最期の時が来たのだな、と。

父は、その6日後に亡くなりました。

死の間際、大体1週間ぐらい前には、亡くなった家族や友人など、大切な人が現実味を帯びて立ち現れる、ということがあるのです。『お迎え現象』と呼ばれ、死の前兆の一つとして、専門家の間では広く認識されています」

「お迎え現象」がなぜ起こるのかは、科学的には解明されていない。しかし、仙台市で緩和ケアを行っていた岡部健医師(故人)らのグループが、家族を自宅で看取った人に調査を実施したところ、回答した366人のうち42.3%が「お迎え体験があった」と答えたのだ。

奥野氏が見聞きしたお迎え体験を紹介しよう。

〈母が亡くなる前、部屋の天井を見ながらひとり言を言っていた。どうしたのと尋ねると、死別した夫が迎えに来たという。その数日後『白い』『お父さん』『一緒』という言葉を切れ切れに口にしていた。父が愛車で迎えに来てくれたのだと思う〉

〈卵巣がんの患者さんが、ある日『昨日、亡くなった母が会いに来てくれた。ベッドの横のソファーに座って、窓のほうを見ていたんです。これで私もお母さんのところに行けるのね』と話した。女性はその直後に亡くなった〉

高齢で亡くなった方の事例が多いというが、後者は60代のケースだ。お迎え現象は「死の直前、誰にでも起こりうる」のだ。

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