半数以上が24時間にNO! コンビニ本部、加盟店の「歪んだ関係」

日曜休日問題まで噴出して大混乱のウラ
松崎 隆司 プロフィール

「一日で5万円の売り上げが下がる」の悲鳴

これをきっかけにしてコンビニでの時短営業を求める声が広がり、セブンでもすでに270店舗から要請が来ているという(その後、時短問題に加えて日曜日を定休日にする方針を示した出した東大阪市の加盟店に対して、セブン本部が契約解除を通達したことで波紋は広がっている)。

こうした事態の中で、セブンーイレブン・ジャパンの古屋一樹社長が責任を取る形で会長に棚上げされ、代わって永松文彦氏が社長に就任している。

経済産業省も重い腰を上げ、3月にセブンをはじめ大手各社に加盟店支援に向けた行動計画の策定を要請。4月には大手各社が発表した。

前述のファミマのアンケート調査も行動計画の一環だ。

 

ファミマは6月から3か月間にわたり東京、長野、秋田、長崎の4都県の24店舗で時短の実証実験を行ってきたが、これを拡大、東北と九州にある2つのリージョナル(地域)と全国23のディストリクト(地区)のそれぞれ30店舗、計700店舗で第2次実証実験を行い、売り上げの推移や物流網の課題などを検証していくという。

しかし、24時間営業を全店ベースでやめるのはそう簡単なことではない。

「数十店舗程度ならそれほど大きな影響はないが、これが全店ベースになれば、物流網の見直しなどを行わなければならず、とても無理。深夜に朝の商品を納入するので、朝の販売にも大きな影響が出て、一日で5万円は日販(一日の売り上げ)が落ちる恐れがある」(大手コンビニ関係者)という。

つまり、全店ベースでの24時間営業の時短を進めて行くことはまだまだ難しいというのが大手コンビニの実情だ。

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24時間問題の裏にはドミナント出店による売り上げ減少や閉店、人手不足解消、人件費の高騰などの問題が隠されている。こうした問題を解決することなしにコンビニ本部と加盟店オーナーの溝が埋まることはない。

この現状を踏まえて、セブンは今年度の出店を真水ベースで100店舗程度(うち50店舗は初進出を果たした沖縄県)に抑え、経営の効率化による省人化で乗り切っていこうとしている。

3月には「省人化プロジェクト」を立ち上げ、作業時間、作業負担を大幅に削減することを目的とした「省人化テスト店舗」を7月26日からスタート。食器洗浄やセルフレジ、カウンター設備などで合計907分(15.1時間)省人化することを目標に実証実験がスタートした。

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