# 英語

英語をモノにするには「文法を徹底的に」が結局いちばんの近道だった

リスニング、スピーキングにも効果絶大
倉林 秀男 プロフィール

4行目までを訳すと「気をつけておきなさい。泣いたりしちゃダメだし、ふてくされてもダメ。何でだかわかる? 教えてあげるね」という感じですね。そして、次のSanta Claus is coming to townは進行形によって「ごく近い未来の予定」が表されており、「そろそろサンタさんが来るよ」という意味になるのです。

こうした基礎・基本の文法から表現を見ていくことで、伝達したいメッセージをしっかり受け止めることができるのです。そして、自分が相手にきちんとメッセージを伝えたければ、そのメッセージを伝える手段としての文法がしっかりしていなければならないのです。つまり、文法はスピーキングの根幹にもなっているのです。

 

英語は「正攻法」で学べ!

昨年、田中健一先生(駿台予備学校講師)の『英文法基礎10題ドリル』とその続編『英文法入門10題ドリル』(ともに駿台文庫)が出版され、話題になりました(以下『10題ドリル』とします)。ここからが始まりのようなものでした。

予備校の出版物にもかかわらず、ひたすら基礎・基本に徹する(ひょっとすると中学生でもわかるのではと思える)ようなドリルで、本当にこんなに簡単な問題で大丈夫なのだろうか、と心配した方もいらっしゃるそうです。そして、この『10題ドリル』は「最近英文法をちゃんと学んで来なかった受験生が増えている」という危機感のもと執筆されたそうです。

また、4月には朝尾幸次郎先生(元立命館大学教授)の『英語の歴史から考える英文法の「なぜ」』(大修館書店)が大きな反響を呼び、7月にはわたくしの同僚の北村一真先生(杏林大学外国語学部准教授)の手による『英文解体新書』(研究社)が、出版後1週間で3刷というこの種の本では異例のスピードで売れています。

『英文解体新書』は『10題ドリル』とはまるっきり対象が異なり、大学入試後のさらに高みを目指そうと思っている方々が満足するような、そして手応えのある英文で埋め尽くされています。また5月末ですが、私と河田英介さん(国士舘大学講師)との共著である『ヘミングウェイで学ぶ英文法』も多くの方々から注目していただいております。

一方で英語学習の書籍には、英語の母語話者の直感から英語の核心に迫るもの、聞き流すだけでというものがありますが、そうした学習法を抑えて、『10題ドリル』、『英文解体新書』それから『ヘミングウェイで学ぶ英文法』という本を通して、文法の重要性が再認識される流れができつつあるのではないでしょうか。

これらの本は独自理論に基づいたものではなく、正面から普通に英語に迫った「正攻法」のものです。拙著『ヘミングウェイで学ぶ英文法』の巻末には英語学習のためのお勧め文献リストをあげてありますので、そちらも是非ご覧いただき、自分にぴったりの参考書や問題集を見つけてださい。

これまで英語の勉強に挫折してきたみなさん、次はぜひ「正攻法」で攻めてみてはいかがでしょうか。