〔photo〕gettyimages
# 銀行

メガバンクも地銀も、銀行員「次世代のかたち」はここまで激変する!

金融庁も動き出した

「営業目標全廃」の舞台裏

メガバンクの一角、三井住友銀行は今年4月、個人顧客向けの業務を担っている営業職員たちに課してきた投信、保険などの販売目標を全廃した。

他のメガバンクの営業目標の改善を進めているが、全廃という抜本的な改革に踏み切ったのは同銀行だけである。

〔photo〕gettyimages

この話が報じられたとたんに、きわめて興味深い反応が大手メディアの記者たちから示された。「営業目標を廃止すると、営業実績が下がるのではないか」という質問の嵐である。

「営業目標を全廃するために、どのような内部改革を行ってきたのか」というような質問は一度たりとも耳にしたことがなかった。質問内容は素朴であるが、想像力はあまりにも乏しいと言わざるを得ない。

 

というのも、三井住友銀行は営業目標の廃止を唐突に思いついて実行したわけではないからだ。じつは、同銀行は2015年度から5年の歳月を費やして、営業目標の廃止にようやくこぎつけたのである。なぜ、そこまでの歳月を費やさざるを得なかったのか。

銀行はきわめて精緻な営業店管理方式が敷かれてきた。業績評価体系、人事評価体系、さらにはマニュアル、研修制度等々、いずれも事細かく、そして、それぞれが有機的に結合するように構築されている。もちろん、営業目標を設定して、その達成率をチェックするという営業管理もそこに結合していることはいうまでもない。

つまり、裏返して言えば、営業目標の廃止は単にそれだけにとどまらず、そこに結びついている業績評価、人事評価、マニュアル、研修等々までも180度転換といえるほどの改変が必要となるのだ。